ウクライナのデムチェシン・エネルギー相は4日、11月末から各地で計画外の停電が続くことから国民、産業界に大規模な節電を呼びかけた。ピーク時の電力消費を15%削減することを目標に深夜の電気料金の値下げを表明、工場の夜間操業を促すという。 6月以来ロシアからの天然ガス輸入が止まったことに加え、東部ドネツク、ルガンスク州に集中する炭坑地域が親ロシア派に支配され、火力発電でガスの代替となるべき石炭の備蓄が不足。11月末から気温が下がり電気消費が急上昇した。 政府系エネルギー関連企業によると、石炭の備蓄が昨年同期の4割を切っている上、政府が「ひと冬を越えられる」としていた「虎の子」の天然ガス備蓄の消費量も12月に入って3割増えたという。