ねたみ差別意識【ねたみさべついしき】 † 被差別集団(*マイノリティ・グループ)は自分たちより下位であって当然だ,という*差別意識に基づいて,被差別集団が自分たちより生活条件が上にあるとみなすことで,反感をもつマジョリティ・グループ側の態度。ねたみ差別意識は古く,金銭的に成功した部落民を〈〇〇の分際で,けしからん〉と非難する事例は近世にも散見される。しかし近年,*同和対策事業により部落の改善が進行するに伴って顕在化し,今日の部落差別意識の主要な発現形態となっている。たとえば,〈部落にだけ,立派な住宅が建てられ,安い家賃で入居している〉〈部落の学校の施設は至れり尽くせりのものだ,われわれの学校はみすぼらしいのに〉といった声がそうである。これは,社会福祉政策・教育政策・住宅政策など社会政策の貧困により,同和事業と一般政策のアンバランスにより生じた側面があるとともに,部落差別の現実や同和事業の歴