(フォトグラファー:橋本 昇) 正直、驚いた。マスメデイアがこんなに興味を持つとは思ってみなかったのだ。日本赤軍の重信房子元最高幹部(76)のことだ。 5月28日午前8時過ぎ、元日本赤軍トップリーダーの重信房子は東京都昭島市にある医療刑務所「東日本成人矯正医療センター」を出所した。20年の刑期を終えての出所だった。 学生運動当時の重信を知る身としては、彼女の出所の瞬間はぜひ写真にとらえたいと思った。センター前についたのは午前5時45分。「ちょっと早過ぎたかな?」と思いもしたが、すでに5~6社のカメラマンたちが門の前でたむろしていた。 それだけでも驚きだが、その後、取材の人間はどんどん増え、最終的には150人くらいは集まっていたのではないだろうか。その関心高さに、改めて重信房子という人の存在感を見たような気がした。 が、よくよく彼らの年恰好を見れば、彼女のテロリストとしての活動時代はもちろん