老朽化が進む神宮球場や秩父宮ラグビー場の建て替えを含む明治神宮外苑再開発計画が進められている中、計画の樹木伐採の部分に懸念の声が上がっている。これに対し事業者は伐採本数を減らす方針を示し,東京都の環境影響評価審議会も2022年8月,事業者に環境保全措置の徹底を求める答申をまとめた。小池百合子知事は事業者に「未来につなげる街づくりに真摯に取り組んでいただきたい」と表明した。 今回の神宮外苑再開発計画は適切なものであったのだろうか。明治神宮の成り立ちやまちづくりとしてのあり方から考えてみたい。 明治神宮における内苑と外苑の役割分担 もともと明治天皇を神として祀ると決めたとき,「内苑」が明治神宮の社殿がある森,「外苑」が緑に囲まれたスポーツ・レクリエーション施設と位置づけられた。実際,外苑は1964年,2021年と2度のオリンピック・パラリンピックで主競技場を担った。 内苑外苑どちらも明治神宮と
![樹木伐採だけではない 明治神宮外苑再開発が抱える課題](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5a888be2706a6584749cb06bbd2e745e8640ff86/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwedge.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F1%2F4%2F1024%2Fimg_14a15ae526db0a53ed1941b594fc330b634310.jpg)