為替レートが120円に達して、日本企業の横綱であるトヨタ自動車は最高益を更新することが確実だ。一方、十年位前のイメージなら、日本の製造業は自動車が東の横綱なら、電機が西の横綱であるはずだった。 特に、パナソニックはかつて「松下銀行」などと称された資金力などもあり、「電機のトヨタ」と呼んでいいようなポジションを確保していておかしくなかったように思うのだが、一応黒字ではあるものの、旧日の勢いが感じられない。 神様の手抜き どうしてこうなったのかという疑問に答える書籍が登場したので、本稿では、この本から汲み取ることが出来る教訓を拾ってみたい。 会社の経営に利害か興味を持つ全てのビジネス・パーソンが是非読むべき書籍は、岩瀬達哉「パナソニック人事抗争史」(講談社、2015年4月1日刊)だ。この本を読むと、近年のパナソニックの意外なもたつきの原因が納得的に分かる。 加えて、ビジネス・パーソンは、幾つか
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