新型コロナウイルス・パンデミック対策の緩和の仕方にも、各国の価値観が表れている。だがスイス政府の決定には、発表した保健相自身も世界も、首をかしげているようだ──。 保健相も矛盾を認めつつ… セックスワーカーはまもなく営業再開できるが、柔道、ボクシング、レスリングなど、密接な肉体的接触をともなう活動やスポーツは引き続き禁止──これがスイスの政治家たちの決断だ。 スイスで売春は合法。同国政府は5月27日、映画館、ナイトクラブ、公共プールと並んで、売春も営業再開できると発表した。だが、「密接で絶え間ない」肉体的接触をともなうスポーツや活動は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の一環で、引き続き禁止となる。 およそ2万人のセックスワーカーに影響するこの新たな措置。アラン・ベルセ保健相はそれを発表しつつ、そこに明らかな矛盾があることを認めた。
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