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ブックマーク / sivad.hatenablog.com (13)

  • もちおさんと集合知の奇妙な冒険 - 赤の女王とお茶を

    ブコメでも書いたんですが、「エリートが集まって円卓会議で世の中をよくする」、というビジョンはまあいっても古典的ですよね。 もちろん集まって議論するのはいいことだしどんどんやれと思いますが、もちおさんがそもそも打ち上げた「集合知」というのは全然そういうものじゃありません。 優秀な者が集まって世の中を導くという考え方は哲人政治あたりから旧ソ連の計画経済まで根強くありますが、「集合知」というのはその弱点をおぎない、かつ超えるところにこそ凄みがあるし、20世紀の最大の発明とも呼べるわけですよ。 エリート主義の問題点は、彼彼女らが何をやっているかということを考えれば分かりやすいです。 エリートは状況を抽象化、モデル化し、そのモデルに従うように人々を指導、誘導します。 もちろん、うまくいくケースもある。目的が単一かつ明確で、状況に多様性や多面性が少ない時にはこれが大きな威力を発揮するでしょう(エリート

    もちおさんと集合知の奇妙な冒険 - 赤の女王とお茶を
  • 上げ潮とかバラマキとかリフレとかについてざっくりまとめてみるメモ - 赤の女王とお茶を 2008-09-06

    まあ分からんなりに整理してみましょうか。政治の季節だしね。 あくまで素人談義ですので、専門家の皆さんフォローよろしくお願いします。 例えばこちらによると 経済政策において大きく4つの流派?があることになってるそうです。 1.財政再建派(増税派) 2.積極財政派(バラマキ派) 3.上げ潮派(構造改革派) 4.リフレ派(金融政策派) 1.財政再建派(増税派) ってのはまず最初に国の借金を返そうぜ派ってことで、となると増税しなきゃ始まらんよな、ということでしょうか。特に消費税を使うのが好きみたいですね。 確かに国の借金は膨大ですけど、こういうとこ http://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-515.html にあるように、日国の借金は日国民に対する借金なので、すぐに怖いお兄さんが取り立てにくるような状況とは違うようです。 将来的に減らしてい

    上げ潮とかバラマキとかリフレとかについてざっくりまとめてみるメモ - 赤の女王とお茶を 2008-09-06
  • ドラッカーはネオリベでもサヨクでもないですよ - 赤の女王とお茶を

    ドラッカーをあまりにあがめ奉るのもどうかと思うのですが、私も一ファンとしてそれなりに読んできたし、いくつかのエントリで言及もしてますんで書いときます。 まず、私なりのドラッカー理解をまとめておきます。 ・ドラッカーのいうところの「経営=マネジメント」とは、人を手段ではなく目的と置いた上で、社会や組織をどう組み立て、動かしていくか、という方法論である。 ・また氏の言うところの「自らの責任」とは、日流の自己責任論ではなく、人を目的とした時に社会や組織の中で自分がどういう役割を担うべきか自ら任じて動くべし、ということであって、むしろ「自己使命論」というべきものである。氏自身も強みを活かして稼いでいた証券の仕事をやめ、自らの使命と信じる文筆業に身を投じた。 ・いわゆるネオリベやリバタリと異なる点は、社会や組織、共同体の機能を重視することにある。ドラッカーは人の幸福にはそれらが不可欠だと考える。従

    ドラッカーはネオリベでもサヨクでもないですよ - 赤の女王とお茶を
    gohshi
    gohshi 2008/08/08
    それにしてもid:fromdusktildawnの人がブクマもコメントも消したのはどういうアレなんだろうか?/あのままだとあまりに泣き言ぽくて恥ずかしかったのかも知れんが
  • 日本教にもっと奥まで切り込んだ4(+1)冊 - 赤の女王とお茶を

    教を語る上で欠かせない3冊 日教の正体を炙り出す上で押さえておきたい17冊 面白いですね。「空気の研究」とか歴史のいくつかはウチにもありますが、意外とマストが入ってないようなので追加しときますよ。 日 権力構造の謎〈上〉 (ハヤカワ文庫NF) 作者: カレル・ヴァンウォルフレン,Karel Van Wolferen,篠原勝出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1994/04/01メディア: 文庫購入: 21人 クリック: 238回この商品を含むブログ (33件) を見る論理の方法―社会科学のためのモデル 作者: 小室直樹出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2003/04メディア: 単行購入: 10人 クリック: 119回この商品を含むブログ (32件) を見る日の失敗―「第二の開国」と「大東亜戦争」 (岩波現代文庫) 作者: 松健一出版社/メーカー: 岩波書店発売日

    日本教にもっと奥まで切り込んだ4(+1)冊 - 赤の女王とお茶を
  • ペンと剣にまつわる4つのルール - 赤の女王とお茶を

    精神分析家でもありませんし、人の内面を探るのはあんまり好きじゃないので、「彼」についての素人分析はやめておきます。そこには歴史の積み重ねがあったとしかいえない。 気になったのはこちらの話。 「加藤の乱」を平成の血盟団事件にしないために 「加藤の乱」という呼び方はどうかと思うのだけれど、この事件が結果的に「剣」の役割を果たしたのは否定しようがないでしょう。 mkusunokさんは良心的に「それでもペンが強い」ことを主張なさっていますが、ペンと剣の関係は単純にどっちが強い、というものではないし、どっちも必要、という以上に複雑です。 思いつくままに、ペンと剣の関係について4つばかり挙げてみましょう。 1.ペンと剣が直接戦えば、剣が勝つ 2.お互いが同等の剣を持っている時、ペンに優れたものが勝つ 3.剣同士の戦いはゼロサムかマイナスサムだが、ペン同士の戦いはプラスサムになりうる 4.したがって剣で

    ペンと剣にまつわる4つのルール - 赤の女王とお茶を
  • マネジメント、トリアージとドラッカー - 赤の女王とお茶を

    ケーキ 「かわいそうなぞう」はなぜ「かわいそう」か 別に誰を批判というわけではなく、これらを読んでふと思いついたことですが。 fuku33さんのエントリにhokusyuさんがナチズムを持ち出してきて、確かにいきなりの飛躍のように思えるのですが、考えてみるとそもそもfuku33さんの教えておられる経営学、創始者はかのピーター・ドラッカー。 そしてドラッカーのキャリアはナチズムへの批判と分析から始まっていたりするのです。 ドラッカー名著集9 「経済人」の終わり 作者: P・F・ドラッカー,上田惇生出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2007/11/16メディア: 単行購入: 2人 クリック: 58回この商品を含むブログ (30件) を見るナチズムを体験したドラッカーはアメリカへ渡ってこの書を出版し、二度とあのような事態を引き起こさないための組織・社会運営の方法について考え始めます。

    マネジメント、トリアージとドラッカー - 赤の女王とお茶を
    gohshi
    gohshi 2008/05/27
    コメ欄…あー、まあ、何つーか…/しばらくネット断って落ち着いてから色々考えた方がいいと思う
  • 文字通りのLife Huckかぁ - 赤の女王とお茶を

    こちらとか読んで。 マニアックな話をすると、今現在一番ハックしやすい多細胞生物は線虫(C. elegans)ではないかな。 ぶっちゃけ私も学生の頃、「その場でクルクル回転し、熱を与えると緑色の斑点が光りだすC. elegans」、なんてのを作って遊んだことはあります。専門の人間から見ると全然大したことないんですが、フツーの人が見ると驚くでしょうね。 一応は研究の一環でしたし、これらの生物の遺伝子操作は手間もコストも大してかかりませんので、学生の片手間でもなんとかいけます。遺伝学の伝統も長くて知識の蓄積がありますし、ゲノム配列だってネットでフリーで読み放題。遺伝子ノックアウトはRNA干渉を使えば三日で出来るし、遺伝子の導入もうまくやれば一ヶ月もあればいける。ウイルスなんか使いませんし。飼育はちょっとした餌と恒温インキュベータがあればOK。もちろんやればやるほど深いんですが、コスト的な敷居はか

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  • アメリカの閣僚が優秀な本当の理由 - 赤の女王とお茶を

    明日は日曜だから官僚の俺が独り言を書いてみる などを読んでいて。 官僚氏、なかなか熱い。 いろいろと理想を持ちながら、そもそも「官僚が国を動かす」ということ自体が間違っていることに気づいて政治志向になっていく様子がよくわかります。この人いずれやめそうだなぁ。 例によってアメリカとの比較がいろいろ出てくるんですが、 クリントン政権の全閣僚31人のうち、20人は弁護士、6人はPh.D持ち、6人は学者。 ベスト&ブライテストじゃないですが、確かに向こうの政治家には専門家クラスや博士号持ちがウジャウジャしています。 なぜか? 先日アメリカで開催されたAAASの年会に出席された方の報告の中に、ロビイストに関するかなーり面白い話があったのでご紹介します。 あ、ちなみにAAAS(American Association for the Advancement of Science)とは日の理系が敗北す

    アメリカの閣僚が優秀な本当の理由 - 赤の女王とお茶を
  • 近藤・ジョースターには夢がある - 赤の女王とお茶を

    jkondoのヘタれっぷりに絶望した! いや!策はあるぜ たったひとつだけ策はある! とっておきのやつだ ジョースター家には伝統的な戦いの発想法があってな… ひとつだけ残された戦法があったぜ それは… 「逃げるんだよォォォ----------ッ」 いやあやはりジョジョは最高ですね。特にジョセフ。カッコいい逃げっぷりだってあるんですよ。 技術的なことをいう能力は私にはないのだけれど、はてなの思想がつながりやコミュニティにあるのなら、アメリカと日では状況が全く違うわけで。 梅田さんは「あっち」「こっち」と分けてしまうけど、アメリカはWeb以前から既にリアルなネットワーク社会であって、コミュニティの集合体こそがアメリカなんですよ。そういう裏打ちの上にWebが乗っかっている。 だからおそらく、「ネットによって皆をつなげよう」とする近藤さんの問題意識は日特有のもので、アメリカには馴染まなかったん

    近藤・ジョースターには夢がある - 赤の女王とお茶を
    gohshi
    gohshi 2008/02/22
    "アメリカはWeb以前から既にリアルなネットワーク社会" "「ネットによって皆をつなげよう」とする近藤さんの問題意識は日本特有のもので、アメリカには馴染まなかったんじゃないかな"
  • 科学・技術は日本の生命線…のはずだけど - 赤の女王とお茶を

    京大の山中伸弥教授かっこよす - おこじょの日記 いやぁ素晴らしい成果ですね。停滞気味の日生命科学に久しぶりの花火が上がった気分。 応用へのめどがついたという意味でも画期的ですが、幹細胞研究に胚を使わなくて済むということは特に欧米人にとっては大きな「倫理的枷」が外れたわけで、ここから実用に向けて真の研究的「仁義なき戦い」が始まると見ていいでしょう。 それから日の厚生省の気の変わりやすさ。長期研究を短い期間に押し込めたり、十分な資金を与えずに放置したり。問題は、事務官の長が3年ごとに変わることだ。新しい人が来るたびに、科学研究に足跡を残そうと新しい予算を立ち上げるが、科学的な根拠はなく思い付きだけで、すでにある研究プロジェクト(どんなに成功していても)から予算を奪ってしまう。基的に、3年でプロジェクトが完成できなければ、あきらめろということだ。 で、記事にあるような山中先生の嘆きも実に

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  • 赤の女王とお茶を - アメリカ人は「個」で生きる、という幻想

    「何かの専門性」と、「好き」を共有する友達のネットワークと、そこに働きかける「営業力」 なんだか某氏のような煽りトークになってきて残念。梅田さんは茂木さんなんかとお花畑で戯れるより、赤木さん*1とガチで対談した方がよっぽど実があると思いますよ。 ITスキルを身に付ける、それ自体はもちろん結構なんですけど、その後が・・。 結局梅田さんはアメリカにしろ日にしろ、ごく一部の「上澄み層」しか見ていない。 そりゃ経営者やMBAがゴロゴロしている「勝ち組」ネットワークに入っていれば、友達で回してえるでしょう。 そうでない人たちはアメリカにも当然いるし、そういうむしろ大多数の人々は「個」どころかここで書いたように「団体」を作って互助しているのですよ。 アメリカ人は皆「個」でっているなんてトンでもない。組合だってNPOだって宗教団体だって日よりずっと発達しているんです*2 *3 *4 。 それに対

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  • 進化論が科学であり、ID論が科学でない理由 - 赤の女王とお茶を

    科学が『ニセ科学』を糾弾できない当の理由 進化生物学者と似非科学論者との決定的な違いに関して 師走でバタバタしておりますが、レスしとくべきでしょうから。。 まず科学全般について。 先日「地図」に例えたように、科学とは自然・社会現象を抽象化した「モデル」です。 従って、質的に検証されたり反証されたりするのは個々の事実ではなく飽くまで「モデル」の部分なのです。 そもそも、現実を「抽象化」するのですから、必ず「切り捨てる」部分が生じます。地図が現実の土地でないのと同様ですね。どんな科学実験でも、100%理論と実験結果が一致することはありえませんし、重要視される「再現性」も、100%の一致という意味ではありません。完璧に同じ実験条件というものはこの世に存在しないからです。 あたかも盲人が象を撫でるがごとく、いろいろな人がいろいろな角度から検証してみて、やがてぼんやりとではあるが妥当と思われる世

    進化論が科学であり、ID論が科学でない理由 - 赤の女王とお茶を
  • 赤の女王とお茶を - 障害者と優生学/20世紀のアメリカと21世紀の日本

    「"知的障害者"は合法的に犯罪が許されるのだろうか?」 「知的障害者とは共存できない、隔離せよ」 知的障害者が合法的に犯罪が許されるか否かより、まず考えておくべきこと。 言うべきことはいろいろと言われていると思いますので、少しだけ歴史のおさらいをば。 産業構造の変化 それに伴う格差の拡大 労働条件の悪化と低賃金化 移民の流入 20世紀初頭、アメリカの姿です。 そして1907年、権力が障害者を「去勢」する、世界初の「断種法」がインディアナで制定。 次々に他州も追従、最終的に37の州が「断種法」を取り入れ、10万人以上の人たちが「断種」されました。 優生思想自体はイギリスにおいて、かのダーウィンの従兄弟、ゴルトンによって生み出されました。しかし、その頃は飽くまで思想に過ぎなかった。 よくも悪くも思想を具現化する国は、やはりアメリカだったのです。 ちなみに現在でも生命科学のメッカとして知られ、D

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