東京・秋葉原の歩行者天国で2008年6月、7人が殺害され10人が負傷した無差別殺傷事件で、殺人などの罪に問われ、死刑を求刑された元派遣社員・加藤智大被告(28)に対し、東京地裁(村山浩昭裁判長)は24日、死刑判決を言い渡した。 主な争点は犯行時の責任能力だった。犯行の原因を「被告の抑うつ的で自虐的な性格にあり、精神障害は関係ない」とした起訴前の精神鑑定を踏まえ、検察側は完全責任能力を主張。弁護側は「被告が裁判で述べた『携帯電話の掲示板サイトでの嫌がらせをやめてほしいと伝えたかった』との動機は、正常な心理では説明できない」と述べ、心神喪失か耗弱の状態だったと反論していた。 量刑について、検察側は「大きな事件を起こし、自分を無視した人たちに復讐(ふくしゅう)したかったとの動機は身勝手。命をもって償わせるのが正義だ」と訴えた。弁護側は「深く反省しており、被害結果の大きさを終生考え抜かせ、苦し