鹿児島県の伊藤祐一郎知事が、初当選した2004年7月の知事選で、医療法人徳洲会の軽飛行機を無償で遊説に利用していたことが分かった。伊藤知事が29日、記者会見して明らかにした。知事は当時、応援を受けた徳洲会の徳田虎雄前理事長の妻に「便乗させてもらった」と説明した。 伊藤知事によると、選挙期間中、喜界島や与論島などの奄美群島の離島間を移動する際、徳洲会の軽飛行機を利用した。徳田前理事長の妻と行動をともにしたという。民間の航空会社から同クラスの軽飛行機をチャーターすると、料金は1時間当たり15万~20万円が相場とされる。 総務省によると、選挙運動のために利益供与を受けた場合は寄付に当たり、収入として相当額を計上し、選挙運動費用収支報告書に記載する必要がある。