■魚のよし悪しには敏感な日本人 外食産業の市場規模は1997年をピークに縮小し続けている。そのなかで、例外的に売上高、出店数を伸ばしているのが回転寿司のチェーンだ。 今年3月に発表された、小売り・サービス29業界を対象にした「顧客満足度ランキング」でも、回転寿司の大手3社が上位に名を連ねた。3位=あきんどスシロー(店名スシロー)、13位=くらコーポレーション(同くら寿司)、20位=カッパ・クリエイト(同かっぱ寿司)で、飲食業界だけに絞れば、それぞれ1位、2位、4位と上位独占の勢いである。 回転寿司のコスト構成比を、顧客層(郊外型ファミリー)はほぼ同じだが、現在、苦境に立たされているファミリーレストランと比べてみよう。 飲食店を運営するのに必要な主要コストは食材費、人件費、水道光熱費、家賃の四つ。なかでも食材費に注目してみよう。飲食店では、売り上げに占める食材費の割合を原価率と言う。