中国のインターネット検閲(グレートファイアウォール)が市民の情報取得や意識にどのような影響を与えているかを明らかにするため、北京の大学生約1800人を対象とした大規模なフィールド実験を行った。研究者らは、参加者の一部に検閲されていないインターネットへのアクセスを18カ月間提供し、その影響を追跡した。 実験の結果、単に検閲されていないインターネットへのアクセスを提供するだけでは、学生たちの政治的に機密性の高い情報の取得にほとんど影響を与えないことが明らかになった。アクセス権を持った学生の約半数はツールを全く使用せず、使用した学生もほとんどが外国のニュースサイトを閲覧しなかった。この結果は、中国の若者が政治的に機密性の高い情報に対して低い需要を持っていることを示唆している。 しかし、外国の特定のニュースサイトにいかないと正解が分からないクイズに金銭がもらえるインセンティブを与えると状況は大きく