「ピーエム・ニーテンゴ(PM2.5)」 AKB48とか、SKE48とは似て非なる、人の健康にゆゆしい影響を与える超微粒子である。今の中国でこの言葉を知らない人はいない。2月29日開催の国務院常務会議の主要議題は、大気環境基準にPM2.5を新たに追加することだった。中国の首都・北京だけでなく、工業化と都市化に直面する中国の市民にとって、安全な空気と青い空は当たり前のものではなくなった。 米国大使館は敷地内で独自に測定 「空気の汚い北京なんか行かないで上海においでよ!」 この4月から本拠地を北京に移すと話す筆者に対して、上海に住む中国の知人はネット通信を通じてこうつぶやいた。北京の空気が汚染されていて、健康に悪いことは中国国内では常識といった話しぶりだった。 PM2.5は、ディーゼル排気ガスなどから排出される直径2.5マイクロメートル以下の超微粒子で、ぜんそくや気管支炎を引き起こすなど人の健康