映画『未来のミライ』が苦境に陥っている。『時をかける少女』『サマーウォーズ』など大ヒット作を次々と世に出してきた細田守監督の最新作で、ヒット間違いなしと前評判も高く、今月、全国367館で公開された。 しかし、興行成績は公開1週目にして2位。そして何よりも各種レビューの点数が軒並み低く、たとえば「映画.com」では5段階評価で2.5となっている。コメント内容を見ても「細田家のホームビデオを見せられている気分」「どうして公開しようと思ったの」といった辛辣なコメントが多数みられる。 筆者も実際に映画館へ足を運び、「これはヒットしないぞ」と感じた。ストーリーやキャラクターの問題ではない。『未来のミライ』が中流社会の幻想に依存した映画だからだ。 子どもを2人産めるという「ぜいたく」 『未来のミライ』は、主人公の男の子「くんちゃん」に妹ができたことから発生する、親子の葛藤を描いたドラマだ。未来から来た
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