世界中から観光客が訪れる空間になりつつある ――いま、京都で最も人気があるルーフトップバー「K36 The Bar & Rooftop」。CMのロケ地としても人気が高く、テレビで見覚えがある人も多いだろう。このバーがあるのは、90年前の小学校を改装したホテル「ザ・ホテル青龍 京都清水」の屋上。ヘリテージホテルとして京都の持つ歴史の厚みを感じさせながら、極上の快適さを提供するラグジュアリーホテルでもある。古くて新しい京都の顔として、日本はもちろん、世界中から観光客が訪れる空間になりつつある。 こうした、新しい時代に向けて、人々に新しい価値を提供する空間は、いかにして企画され、どのようにつくられているのか。 その背景に迫った書籍が『「しあわせな空間」をつくろう。 乃村工藝社の一所懸命な人たち』。テーマパーク、ミュージアム、図書館、野球場、商業施設、オフィスなど、筆者は全国13カ所の施設を訪れ、