【記者:Hannah Devlin】 サッカー元イングランド代表でイングランド・プレミアリーグ、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンのストライカーだったジェフ・アッスル氏は2002年、脳変性疾患により59歳の若さで死亡した。 このアッスル氏の死がきっかけで、サッカーのヘディングと認知症リスクに関連がある可能性が注目されるようになった。検視官は、アッスル氏の死因はヘディングで繰り返し外傷がもたらされたことによる「職業病」だったとの判断を下し、その後に行われた同氏の脳の検査もこの結論を裏付けるように見えた。 当時、この問題に関する科学的データはわずかだった。しかし、それ以降に集まった証拠は着実に両者の関連性を裏付ける方向へ傾いている。たとえたった1度の脳振とうでも、一生にわたって続く影響をもたらす可能性があることが示されている。 2016年にスウェーデンで10万人以上の健康データに基づき行われ
最近、働き方改革の文脈で、「残業せず、休暇をしっかり取る」という切り口で紹介されることが多いドイツ。実際、2018年のOECDのデータでも、38カ国中、ドイツが最も短い労働時間となっている(日本は22位)。なぜ、短い労働時間でも経済がまわっているのだろうか。ドイツに5年強住んだ筆者が、実体験と現地滞在経験者の話などを踏まえて、その実態をレポートする。(ライター・拝田梓) ●残業はするけど、「長時間働く人ほど評価が高い」わけではない 国として、置かれている状況が全く異なるため、単純比較はできないが、確かに言えるのは、ドイツ人も働かないというわけではない、ということだ。特にマネジャー層に顕著だ。 ドイツ企業に日本で採用され、ドイツ赴任後に現地採用に切り替えたA氏によれば、A氏の会社ではマネジャー職は仕事内容で給料が決まっていて、1日の労働時間は決まっていないし、残業代も出ない。しかし、ガツガツ
イノフィス(東京都新宿区)が手がける装着型ロボット「マッスルスーツエブリィ」の販売が急拡大している。11月の新型機発売を機に、本体価格(消費税抜き)を49万8000円から13万6000円に引き下げたことが奏功した。「旧機種は4年間で4000台程度の売り上げだったが、足元では月1000―2000台ペース」(イノフィス)という。 介護ロボットの活用表彰で最優秀に輝いたアシストスーツ活用法 低価格にできたのは、本体をアルミニウム製から樹脂製に置き換えたこと。一体成形で量産しやすくした。マッスルスーツは介護や農作業などで腰痛負担を軽くする効果は知られていた。「ただ価格が50万円前後だと、尻込みする客が多かった」(同)。 販売ルートも拡大し、一般の人が店頭で目にするようになった。「従来客はもちろん、在宅介護など多方面から問い合わせが来る」(同)と、うれしい悲鳴をあげている。
年をとれば、やせてきても当たり前と考えてしまうかもしれませんが、実は高齢者の場合には、むしろ太っていたほうが、要介護や死亡のリスクが少なくなることがわかってきました。では高齢者はどれくらい食べればよいのでしょうか。 日本人の高齢者(65~79歳)を11年間フォローした研究では、やせている人よりも太っている人のほうが死亡のリスクが低くなることがわかりました。身長と体重から算出されるBMI<体重(kg)/身長(m)の2乗>という数字が体格の指標としてよく使われます。一般的には「22」が標準、「25」を超えると肥満、「18.5」を下回るとやせとされていますが、高齢者の場合、女性は軽度肥満(BMI 23~24.9)、男性は中等度肥満(同27~29.9)の人がもっとも死亡のリスクが低くなります。 海外でも同様の報告がされています。アメリカでの研究では、高齢者は軽度肥満(BMI 25前後)の人がもっと
地元熊本で子育てをしながら、タレントとしても活躍を続けるスザンヌさん(33)。自身のSNSでは自然やたくさんの人に囲まれてのびのびと暮らす普段の様子を綴っている。「地方でもできる仕事が増えている」と語る彼女を支えたのは、20歳でブレイクしたときに考え始めた「やりたいこと」とSNSだった。 【画像】美しすぎる! 子どもを抱く母の顔も 4年前に東京から熊本へのUターンを決めた理由は何だったのか。当時の不安や、シングルで子育てすることへの思いも明かした。 * * * ――現在は熊本を中心に仕事をされているのでしょうか。 基本的には月に4~5日は東京で、あとは大阪や福岡、熊本ですね。熊本にいるときは幼稚園から帰ってきた息子(5)を連れて、地元のテレビ局に行っています。収録中、息子は楽屋でマネージャーさんと遊んだり、お絵かきしたりして待っています。私の父は元競輪選手で、母も一般の人ですが、2人と
日本人の死因1位のがん。その判定に「線虫」という小さな生物を利用した検査が、まもなく実用化されます。がん検診のハードルが下がると期待が高まっています。 検査に使うのは尿1滴だけ。九州大学の元助教が率いる企業が開発した検査方法は、「線虫」ががん患者の尿に集まる性質を利用したものです。現時点で大腸や胃などにできた15種類のがんをステージ0や1といった早い段階で見つけることができるとされます。検知率が90%に迫る高い精度であることや、苦痛もなく、検査費用が1万円弱と従来に比べて安価で済むなどのメリットがあります。 開発した「HIROTSUバイオサイエンス」の広津崇亮代表取締役は「日本のがん検診率は長く30%くらいから上がらない。これを諸外国と同じ80%くらいに行くには、画期的な技術が必要だと思っていた」と話しています。 検査は来年1月から、提携企業の検診などで始まる予定ですが、実用化に先立ち、研
『役所窓口で1日200件を解決! 指導企業1000社のすごいコンサルタントが教えている クレーム対応 最強の話しかた』の著者でクレーム対応のプロ、山下由美さんがこれまでにない画期的なクレーム対応の話しかたを初公開。「怒鳴る」「キレる」「自分が正しいと言い張る」「理詰めで責める」「言い分が見当違い」「多人数で取り囲む」「シニアクレーマー」などあらゆるお客さまからのクレームを、たったひと言「そうなんです」と言わせるだけで解決します。 ● 相手の話しかたや状態、呼吸などに合わせるのが基本 クレームのなかでも、特に苦手としている人が多いのは、対応にあたった途端、怒鳴りつけてくるお客さまではないでしょうか。理由もわからずに怒鳴りつけられ、恐怖で声が震えたり、思わず涙ぐんだ経験のある人もいると思います。 こんなとき、多くの人がお客さまの興奮を鎮めようとして、落ち着いたトーンで話すなど冷静な対処を心がけ
自然災害の被害は、「自然」ではない。 災害が人々に与える影響は「無差別」ではなく、ジェンダーや年齢などによって大きく変わる。災害によってその場所に元から存在する格差や構造が、表面化するからだ。 【全画像をみる】女性が死者の8割を占めたケースも。災害の死者に女性が多い背景とは 女性が災害で被害を受けやすいことは、世界各地の事例や研究で明らかになっている。その原因として指摘されているのが、女性としての「性別」による結果ではなく、社会的、経済的、そして政治的に醸成された「ジェンダー」の構造や格差だ。 「ジェンダー」の構造や格差というのは、災害において、具体的にどういう影響があるのか。 2004年に死者・行方不明者30万以上を出したスマトラ沖大地震・インド洋津波の例をみれば、一目瞭然だ。 甚大な被害を受けたインドネシアのアチェで実施した調査では、女性の死者数が男性の3倍にものぼることが分かった。死
チクングニアというのは聞き慣れない名前だと思います。病気の名前でもあり、ウイルスの名前でもあります。日本にはチクングニア・ウイルスは存在しません。よって、これは「海外の病気」となります。 さて、夏休みで海外にお出かけの方も多いと思います。近年、海外からたくさんの外国の方がおいでになるようになったのはご存じの通り。来年のオリンピック・パラリンピック、その後行われる万国博覧会。この傾向にはさらに拍車がかかることでしょう。 とにかく海外に行く人、海外から来る人が多いこの時代に、外国の感染症の知識は欠かせません。ですから、これまではなじみのなかったこういう感染症も、ぜひ頭の何処(どこ)かに入れておいていただきたいのです。 いや、まじでやばいんですよ、近年のチクングニア。 もともとチクングニアは1952年にアフリカのタンザニアで見つかったウイルス感染症です。ヤブ蚊に刺されることでウイルスに感染します
記者はいま、マカオのカジノにいる(もちろん、仕事だ)。2015年にオープンした「スタジオ・シティ・マカオ」という統合リゾート(IR)にいて、その1階にカジノがある。バカラやブラックジャックなどのテーブルゲームが290台、スロットマシン1200台が並んでいて、ある人は笑みを浮かべ、ある人は渋い表情を浮かべていた。 【画像】カジノのディーラーが利用する社食 フロアを見渡すと、赤やオレンジといった暖色系のネオンが輝いていて、エンターテインメントの空間が広がっていたが、記者は気になったことがひとつあった。「監視カメラ」である。入口にカメラ、天井にカメラ、テーブルにカメラ、スロットにカメラ――。どこに目を向けてもカメラを見つけることができるので、担当者に何台あるのか聞いたところ、「カジノだけで3000台ほど設置していて、死角になっているスペースはほぼない」とのこと。 配られたカードをすり替えたり、怪
「ダイエットをしたら胃が小さくなった」「ヨーグルトを食べて腸内環境が改善する」 世の中にはさまざまな情報があふれ、何が正解なのかわからずに惑わされることも多い。特に医療情報は、素人では判断できず、ネットやテレビなどで知った情報を鵜呑みにすることもあるだろう。 【ヨーグルトを食べまくっても腸内環境は改善しないワケ】 『胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康』(幻冬舎新書)の著者であり、内科医、産業医を務める奥田昌子医師に、前回は、ストレスが与える胃腸への影響について教えてもらった。今回は日々感じている素朴な疑問をぶつけてみた。 「腸内環境を整えれば花粉症の症状が和らぐ」や「肌荒れが良くなる」などと言われ、ヨーグルトをはじめとするプロバイオティクス食品を食べている人も多いだろう。 しかし、奥田医師は「腸内環境が全身の健康と結びついているのは間違いないと考えられていますが、具体的に
――日本は「オワコン」だとも主張されています。 「日本は大丈夫」って言っている人、ちょこちょこいるじゃないですか。どういう理由で大丈夫なのか、論理的な答えを知りたい。反論を知りたくて言ってるところもありますね。 ――終身雇用が崩壊して、寄る辺なく生きている人も多い気がします。 ほかの国だと、だいたい宗教だったり、村だったり、コミュニティーの掟だったりを信じることで「寄る辺」をつくってるんですけど、日本ってそれを捨てちゃったんですよね。 そう言う意味では、すごく稀有な国。かつては経済力を寄る辺にしていたのに、「世の中カネじゃないんだ」「金儲けは正しいことじゃない」と経済力を捨て始めているのが不思議です。 で、みんな「お金ないよね」って言ってる。そりゃないだろうね、っていう。 ――す、救いがない…。 お金が稼げて、いまの生活が維持できることを「幸せ」と考えるとキツイ。 でもご飯はおいしいし、夜
だが、残念ながら中間層を自任する人々といわゆる貧困層とされる人々の間に明確なライフスタイルの差はなくなりつつある。 仕事も家族も不安定化する一方で、コミュニティの衰退は必至であり、消費を通じた自己実現とオンラインの世界への依存が強まっている。 その文化的な志向性にさほど大きな違いはない。要するに、欲望のレベルで「似たもの同士」であること、表面上の差異が分かりにくいことが、かえって「ゲスの勘繰り」を昂進させることになり、貧困層に対する反発や違和感をもたらすのだ。 相対的貧困への無理解がまさにそうだ。 わたしたちが、生活保護の不正受給のような些末な事象を針小棒大に騒ぎ立てるのは、ヤングのいう2つのカオスに恒常的にさらされ不満や欠乏の感情が増大する中で、「かれら」が「自己犠牲として経験される労働」と「消費者の地位を脅かす金銭的不安」から免除されていると見なすからではないか。 つまり、特権的なポジ
今、世界中の研究者が「Sitting is killing You(座ることがあなたを殺す)」と注意を喚起している WHO(世界保健機関)は2011年に、「“座って動かない生活”は肥満や糖尿病、高血圧、がんなどの病気を誘発し、世界で年間200万人の死因になっている」というデータを公表した。この内容を受け、2015年には世界中の研究者が集まり“座り過ぎのリスク”についての国際会議が開かれ、翌年ブラジル・サンパウロ大学の研究者から「世界中で年間43万人以上が、“座り過ぎ”が原因で死んでいる」との、より直接的な表現をした研究結果が発表された。 「座り過ぎ」とは、いったいどの程度のことをいうものなのか。デスクワークの人はどうすればいいのか。早稲田大学スポーツ科学学術院教授の岡浩一朗氏に話を聞いてみた。 2012年にこのデータを発表したのは、オーストラリアの研究機関。オーストラリアは、このデータにシ
入籍を1カ月後に控えた男女が行く場所といえば? 結婚式場の打ち合わせ、学生時代の友人への報告、ブライダルエステ、過去の恋の清算……ではない。 【全画像を見る】反面教師はバブル世代?20代女子は就活で出産も計画、結婚前に“彼氏教育”着々婚に引く男子 大手IT企業の営業として働く亜子さん(仮名、25)と、大学院の博士課程に通う拓人さん(仮名、25)が向かったのは、共働きで3人の子どもを育てる夫婦の自宅だ。仕事を終えて三女を保育園に迎えに行く妻に同行、夕食をつくり家族と共に食卓を囲んだ。 実は夫婦と亜子さんたちカップルは初対面。株式会社manmaが提供している、若者が子育て家庭を訪問し育児などを体験する「家族留学」プログラムに参加したのだ。誘ったのは亜子さんからだという。 保育園に子どもを迎えに行った帰り道、子どもは途中で遊んだり寄り道したりしてなかなか家にたどり着かない。その様子を見た拓人さん
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