リーマン・ショックから間もなく2年になる。金融不安を克服し、世界景気は底入れしたかに見えた。ところが今年春、ギリシャ危機が発生し、世界経済の先行きに再び不安感が漂い始めた。 というのも今回のギリシャ危機は、大幅な財政赤字問題が主因であったためで、これまで各国が続けてきた財政刺激策の継続に疑問が投げかけられたからだ。財政再建なのか景気刺激策継続なのかが議論され出した。 日本に目を向けると、今のところギリシャと違い国の借金のほとんどが、国内資金で調達されている。とはいえ、日本はとてつもなく巨額な財政赤字を抱えている。もし今までの財政刺激策が見直され、財政健全化を急げば、明らかに国内景気の回復は困難となる。 緊急的に発動された耐久消費財購入促進のためのエコカー減税などの優遇策も終了が予定されている。これによる国内消費の低迷も懸念される。まさに景気の二番底もあり得よう。これを回避するためにど