やっと九井作品のご飯を再現できて、自己満足に浸っています。 短編集「ひきだしにテラリウム」で描かれる、架空のご飯ワールドのセンスに脱帽したので、九井先生が新作で「食」をテーマに描く、と知ったときは「編集者はわかってらっしゃる!」とうなずいたものでした(えらそうに)。 しかし発売された「ダンジョン飯」1巻に登場する料理は、舞台がRPG風ファンタジーだけに、出てくるのはガチの非実在食材。 スライムとかミミックとか、カルディにも新大久保(※やたらとマニアックな食材が揃う素敵なまち)にも当然置いてないので、「あの食材を代用したら雰囲気だけでも近づけるかな~」と妄想をたくましくするしかありません。 そんなみんなの悩みに応えてか(?)、先日発売された2巻では、人間界でも手に入りやすい材料で再現可能なレシピが登場しました。 第9話に登場する、手作りパン&クレープにはさんで食べる鶏のキャベツ煮の献立です。
「MASTERキートン」の続編が始まる、というニュースに心躍ったのは数年前のことでした。2012年からビッグコミックオリジナルで連載が始まり、2014年末に満を持して単行本化。 94年に連載終了した前作から約10年、キートンはどんな姿で登場するのか…連載は未読、単行本で初めて目にする私はワクワクしながら手に取りました。 キートンはシワは増え白髪も目立つものの、やっぱりキートンでした。頭も体もキレッキレだし、飄々としたキャラもそのまま。 ただ、探偵事務所を閉鎖して学業に専念するものの、アカデミズムの世界では「ロマンチックなアマチュア」扱いされまともに認められないことに、悩みや苛立ちも抱えています。そんな普通の人間らしい姿が味わい深くもありました。 キートンといえば、滞在先のご当地料理をガツガツと食べるシーンが印象的でしたが、続編でもその好奇心と食欲は健在。 今回作ってみたのは、7話に登場する
「ワカコ酒」4巻が相変わらず酒飲みにとって癒やしの内容でした。 「同僚から見たワカコさん」の回(「後輩君の憂鬱」)が、なぜ読者の我々が彼女に惹かれるのかがズバリ説明されてて、あらためていいなあ、と思ったり。「余裕のある人」になりたいものですね。 4巻は再び登場した自宅酒のメニュー(酒盗onポテトサラダ)もおいしそうだったのですが、お店メニューで「これ食べたい!」とハゲしく心ゆさぶられたのが、「ウニクレソン」。 ※【コマ引用】「ワカコ酒」(新久千映/徳間書店)4巻より 結婚パーティ帰りでめかしこんだワカコさんが、ふらっと寄った鉄板焼きのお店のメニューです。 名前のとおり、ウニとクレソンをバターでさっと鉄板で炒めてバゲットを添えたもの。 「密かに広島名物になりつつあるやつだ」のセリフで初めて知ったのですが、ワカコ酒のメイン舞台・広島で広まりつつあるご当地メニューらしい。 漫画に出てくるお店のモ
おいしそうな食べ物が作中にたびたび登場する漫画家さんはたくさんいますが、なかでも小池田マヤ先生のレシピは個人的にすごく好みなのです。「そんな食べ方あるんだ!」と食材の組み合わせに驚かされたり、知らなかった調理法に出会えたり。 そんな小池田先生の新刊「あさひごはん」。 多忙な両親のもとで育ち、小さなころから自分で朝食を準備していた高校生のあさひ。彼のパートナーは、28歳で亡くなった元料理人の祖父の幽霊。 祖父が残したレシピノートをもとに、たくさんの朝ごはんが彼の生活を彩っていきます。 4話に登場するのが「プリンホットケーキ」。 ※【コマ引用】「あさひごはん」(小池田マヤ/リイド社)1巻より 文字通り、ホットケーキの生地にプリンを混ぜて焼くという、ちょっとびっくりなアイデア。でもよく考えたらプリンも卵と牛乳の産物だし、合わないワケがない。どんな結果になるのか気になって、作ってみました。 材料:
年末は仕事はやたら忙しいし休日も何かとやることが多いので、食事がテキトーになる時期。メニューを考えるのさえ面倒なため、とにかくさっと作れるものがありがたい。 そんな自分の状態とリンクするかのように、今月のモーニングの「きのう何食べた?」が簡単でおいしい鍋の回だったのでご紹介します。(さらっとストーリーも紹介するので、単行本派の方はスルーしていただければ) 年末に年老いた両親がいる実家の大掃除を手伝うことになったシロさん。想定を超えた作業量を任され、泊まり込みすることに。 しかしそこはデキる男。ケンジに電話で黒豆の仕込みの指示をしたり、一時帰宅して肉団子を作ったり、自宅のおせちの準備も忘れません。 殺気立ちつつも年末のタスクを鮮やかに処理していく姿は、壮年のサラリーマンというよりは完全に「年季の入った主婦」にしか見えませんが……。 そんな多忙ななか、ケンジとの「自宅忘年会」の約束を果たすため
「3月のライオン」では主人公の零君だけでなく、さまざまな棋士たちにもスポットが当てられます。怪物・宗谷名人のように華があってマンガ的にもキャラが立っている人たちだけでなく、普通の将棋漫画ならスルーされてしまいそうな、地道な勝負を続ける棋士がエピソードの主人公になることもあります。 10巻に登場する入江さんもそのひとり。 子供のころに海でおぼれかけた経験から、「決してパニックをおこさない事」を信条に生きてきた棋士。 零との対局の日も、天才高校生である零と、20年かけてこつこつ同じランクに上った自分を会長(デリカシー皆無)に比較されても、にこやかに「勉強させてもらいます」と返すような人柄(カッコよすぎてホレる…)。 そんな常にマイペースな彼にも「精神安定剤」的なものはあるようで、対局のときはエネルギー源として缶しる粉が欠かせないよう。零との対局でも休憩時間に「かーっ甘っっ」としる粉を飲みながら
今さらながら、放送中のドラマ「深夜食堂」、やっぱりいいなあ。前回シーズンは仕事が忙しくほとんど見られなかったのですが、テレビ番組を録画する文化が最近ようやくわが家に根付いたので(^^;)、週末にゆっくり見ています。初期と比べてさらに抑え目になった演出がすごく好み。お酒を飲みながら見ると至福。 そして原作コミックも、ちょっと前に13巻が出ました。収録されている第183話の「白菜と豚バラの一人鍋」は、マスターいわく「店(うち)で鍋といやぁこいつのこと」というメニュー。 ※【コマ引用】「深夜食堂」(安倍夜郎/小学館)13巻より 一人鍋は冬の居酒屋の定番メニューですが、確かに具材やだしは各店で千差万別。マスターの店では、カツオだしに具材は白菜と豚バラ、エノキと超シンプル。独特なのが、四万十名物の「ブシュカン」をしぼった自家製ポン酢。これで食べるのがこだわりのようです。 気になるのは「ブシュカン」っ
先日発売された「3月のライオン」もとうとう10巻。あとがきにも書かれていましたが、いつのまにか「ハチクロ」と並ぶ巻数になってたんですね。 10巻はかつてない零くんの漢っぷりと成長がそこかしこのシーンで見られましたが、ラスト数ページの展開でキャアアア!!(///)と身悶えた諸兄は多いはず。硬派な将棋漫画でありながら、少女漫画的にキュン死させてくれるのはこの作品くらいではないでしょうか。 受験前のひなちゃんが痛々しかっただけに、以前のような元気な学園生活が見られるのもこの巻のうれしい見どころ。3姉妹のおいしい食事シーンも完全復活です。 ※【コマ引用】「3月のライオン」(羽海野チカ/白泉社)10巻より 最近ちょっと太り気味だから野菜をたくさん摂れるメニューに……という目論見で、 ・豆腐とひき肉の甘辛味噌そぼろ ・納豆と玉子の塩ネギそぼろ の2種類のそぼろおかずをレタス巻きに。 「何でもレタスでく
森薫先生の、中央アジアへの愛が詰まった「乙嫁語り」。アミルとカルルクを主人公にした物語は前巻で一段落(?)し、3巻では英国人学者スミスと寡婦タラスの、しっとりした恋が描かれます。 この第二の「乙嫁」となるタラスが、アミルとまた違った魅力の美女で、ページを捲るごとに見惚れてしまう。森先生の漫画は美しい絵巻物のようで、描きこまれた一コマ一コマを眺めるのは至福のひととき。 大人のラブストーリーが中心の3巻のなかで、ひときわ楽しそうなのが、にぎやかな市場でアミルたちが食事するエピソード。店の奥座敷に席を設け(女性が外で飲食するのは、あまりよくないことのよう)、屋台で売られるさまざまな料理をテイクアウト。アミルは生きたキジを買って自らさばいたり、相変わらずのマイペースっぷりです。 「乙嫁語り」の舞台となる地域は諸説ありますが、今回の巻を読むと、ウズベキスタンあたりが近いのかも。宴会シーンで描かれる料
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く