これはネットのマイナス面なのかもしれないし、もしかしたらぼくが個人的に思っているだけのことかもしれない。 ネット上では、多くの人々がハンドルネームというものを使う。つまり、ネットワークというものは匿名性に支えられているケースがほどんどだ。 ところで「山川健一」というのは戸籍上の本名である。 23歳でデビューする時に、ペンネームを考えるという発想が、どういうわけかぼくにはまったくなかった。 ネット上でも、本名で通している。ブログでもmixiでも、本名で通しているのだ。そのことで、ネット生活の楽しみの半分は享受できていないのではないか、とこの頃思うことがある。 最近、アメーバブックスで『はるかりん ─ 僕が彼女の彼女になるとき』(中川はるか著) というブログ本を出版した。幼馴染の彼女と高校生から付き合いはじめ、5年後、一大決心してプロポーズすると、彼女からレズビアンである事をカミングアウトされ