おもちゃメーカーのエポック社は、「野球盤」の発売60周年を記念した最新作を9日に売り出す。投手が高低や内外の計9コースに投げ分けることができ、名付けて「3Dエース モンスターコントロール」。これまでに計1400万台を売った野球盤は、なお進化を続ける。 エポック社が初代を発売したのは1958年。「ミスタープロ野球」とも呼ばれる長嶋茂雄氏がデビューした年だ。家具職人らが作った木製で、価格は1750円。大卒の初任給が1万2千円ほどだった時代には高価だったが、生産が追いつかないほどの人気を呼んだ。 その後、新しい商品を毎年のように投入した。59年には盤面下の磁石を使った変化球が、72年には「消える魔球」が登場した。東京ドームがオープンした88年には、屋根付きの野球盤を売り出した。 2010年に出した野球盤では、放物線を描いてスタンドに飛び込む本塁打を打てるようにした。バットに角度をつけ、ゴムを巻い