「ジャズ業界から干されたい その(1)」 私は今まで仕事としてジャズに約15年ほど付き合ってきた。ジャズに関する仕事は制作・流通 ・販売までほぼ経験した。ここで得た収穫はいい意味でも悪い意味でも非常に大きかった。自由の身になった今改めて考えてみると、ミュージシャンを含め多くのジャズ関係者との付き合いが私を大きく成長させてくれた。それは人間対人間のコミュニケーションであったと思っている。会社対会社のような付き合いは既にない。「ディスクユニオンがバックについてる沼田だから」付き合いがあった人の関係性は薄れてゆくばかりだ。腹を割って話せる人々との出合いは私にとって何にもかえがたく有意義なことであったし、今でもそうである。そしてそういった人たちとの関係は個人レベルで今も続いている。 しかしこれから書こうとするのは、いわゆる実体を指定し得ない摩天楼、じゃなくて、走馬灯、じゃなくて、暗黒街、じゃなく