『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏が、日本の過去の戦争責任に対する日本人と国際社会の温度差について指摘する。 * * * 「(慰安婦だった)おばあさんの手を握り、申し訳なかったとひと言言えば、すべての問題が解決されるだろう」 天皇陛下に謝罪を求めた韓国・文喜相(ムン・ヒサン)国会議長の発言が日韓間の新たな火ダネになっている。 「甚だしく無礼」(河野太郎外相)と、発言の撤回と謝罪を求める日本政府に、文議長は「謝罪すべき側がせず、私に謝罪を求めるのは盗っ人たけだけしい」と応戦し、ゴタゴタは一向に収まる気配がない。 このやりとりを報じる日本国内の報道もほとんどが文議長に批判的だ。 だが、ここは冷静になる必要があるのではないか? というのも、国際社会では文議長の発言は特別に過激なものではないからだ。 昨年訪れたボストン美術館でのことだ。戦争をテ