奥村組と伊藤忠テクノソリューションズ(東京都千代田区)は、膨大な数の除染土のうを、安全に効率良く運搬するために有効な「輸送統合管理システム」を共同で開発した。物流や施工、原価、作業員の被ばく線量などの大量のデータを一元管理して、活用する。例えば、最適な運搬の順序や最短ルートの選定が可能になる。 同システムの特徴は大きく三つに分かれる。 一つが、土のうの数量や放射線量の管理だ。土のうごとに、その中身や詰め込んだ場所、発する放射線量などの情報を記録したタグを貼り付ける。搬出時にリーダーで読み取ればデータを自動収集できる。土のうの正確な数量や放射線量を把握して、トレーサビリティーを確実にする。 二つめが、被ばく線量の管理だ。作業員全員にGPS(全地球測位システム)機能付きの線量計を携帯させる。作業員の被ばく線量が上限を超えないように、位置情報や作業時間を常時監視する。 最後が最適な輸送計画の提案