大阪市の橋下徹市長が値下げの意向を示していた市営地下鉄の初乗り運賃(200円)について市は25日、幹部会議で来年4月に20円値下げすることを正式に決めた。市営地下鉄の運賃値下げは1933年の営業開始以来初めて。橋下市長が同日の記者会見で発表する。 地下鉄民営化と値下げは橋下市長の選挙公約。橋下市長は、来年10月までに市議会が民営化に合意しなければ、下げた運賃を元に戻す方針を明らかにしている。橋下市長には、値下げで市民にアピールし、議会が慎重姿勢を示している民営化を前に進める狙いがあるとみられる。 運賃については市条例で上限が定められており、値上げには議会での議決が必要だが、値下げは交通局長の判断でできる。交通局の見通しによると、20円値下げで年間34億円の減収となる。【村上尊一、重石岳史】