時刻表には掲載されていないため、偶然見かけたら幸せになれるとも言われる黄色い新幹線。正式名称は「新幹線電気軌道総合試験車」だが、線路のゆがみ具合や架線の状態、信号電流の状況などを検測しながら走行するため、医師になぞらえて愛称の「ドクターイエロー」と呼ばれる。その在来線版があることをご存じだろうか。記者は8月下旬に偶然、大阪市のJR大阪駅で遭遇し、熱心な鉄道ファンでもないのにスマートフォン(高機能携帯電話)のカメラで撮影するなど、ちょっぴりわくわくしてしまった。すでに幸せオーラに包まれたのかも?(栗川喜典) それは8月22日の午後8時すぎ。週末の金曜日だった。JR大阪駅の下りホームで電車を待っていたところ、見慣れぬカラーリングの車両が滑り込んできた。 ステンレスの車体で窓の辺りが黄色く縁取られている。2両編成と短く、行き先表示もない。「もしや」と思って近付き、内部をのぞくと、客席ではなく検査