結論から言ってしまえば、デザインとしては最終候補4作品のいづれが本採用されても支障がない、甲乙付けがたいと秀作が揃っていると言えるだろう。理由はもちろん、「とりたてて悪い面がない=おしなべて良い」だ。これを「無難」と呼ぶかどうかは人それぞれだ。 この判断は、見た目的な美醜や完成度、筆者の主観や好みなどで判断しているわけではない。五輪エンブレムとして「採用されてしかるべき」という基準に照らして、である。 ちょっと意地悪な言い方をすれば、見た目的に最終候補4作品に優劣がないのと同様に、同じようなデザインは1万件以上の応募作の中には、いくらでもあっただろう。今回の4作品が選ばれた理由には、運やタイミングだって大きく作用しているはずだが、それはそれで良いのだ。 今回の最終候補4作品がどのような基準で選ばれたのか。これを考える上でのポイントは、五輪エンブレムが普通のデザインとは比較にならないほ