自己責任化されている子どもたち SNS関連のトラブル、不登校、引きこもり……これらはある日突然起こるものではない。子どもたちの置かれた環境、それぞれの抱える悩み、様々な要因が関連し合う中で芽が育ち、起きている。 筆者が今年都内の大学で福祉を学ぶ学生120人におこなったアンケートでは「10代で自分や周りの人が経験した悩み」として上位5位は「人間関係、いじめ・嫌がらせ、家庭・親・反抗期、進路・将来、恋愛」だった。親や学校に相談しやすい悩みではない。 回答の中には「学校や家族に悩みを言えず相談機関も利用しづらかった」というものや、「大人との間にとてつもない距離がある」というものもあった。 子どもたちの育ちを見守る体制は大きく家庭と学校の二つに依存しており、それでは子どもたちの要求に応えきれているとは限らない。福祉も学校もあっても、それらを希望しない子どもにとっては容易に距離が取れてしまう。 日本