前回「第2回:負荷によるベンチマークを試す」の測定結果では、測定途中でmax_connectionsに達してしまい、計画していた測定を完了することができませんでした。そこでmax_connectionsを増やして、再度測定してみましょう。 max_connectionsを増やすには2通りの手段があります。まず「/etc/my.cnf」に設定を追記する方法です。設定値は450に変更します。
MySQLサーバに限らず、大量のアクセスを処理するデータベースやアプリケーションサーバ群に対して、それぞれの環境に合わせたチューニングを行うことは企業システムにおいて必須の項目です。しかし「チューニングすべきパラメータとその最適値をどのように決定すればよいのか」、また「実際にチューニングを施すことによってどの程度効果があったのか」を把握することは意外に難しいものです。 ですが、敢えていえば答えは明瞭で、「定量的な情報収集と分析」の他にないでしょう。あらかじめ情報を収集しておけば、チューニング前後でのデータを比較することによってどのような変化が起きたのかを知ることができます。 本連載では、まずはMySQLサーバにおいて収集すべき情報を提示し、その後、それらを利用した基本的なパラメータについてのチューニング方針を紹介します。 また、今回はOSにCentOS 5.0、データベースにMySQL 5
一般に、データベースサーバにおいて、ページキャッシュ(ファイルキャッシュ)を管理することは、性能上あるいはシステム安定稼動の観点から重要です。 今回は、DB2がオンライン処理を実行中に、大規模ファイルアクセス(読み取り、書き込み)を伴う処理が実行される場合のメモリ管理を取り上げます。具体的には、Linuxページキャッシュ(ファイルキャッシュ)が大量に確保され、そのかわりにDB2のメモリがスワップされて、DB2がスローダウンしてしまうようなことを回避する方法について検討します。 DB2が利用するメモリは、そのパラメータ構成により上限のサイズを決めることができます。一方のLinux側におけるページキャッシュの最大利用量は、指定する方法がありませんので(Linuxソースコードを自身で修正することを除き)、一般的な対応方法としては以下のようなものが考えられます。 Linuxカーネルパラメータでの対
Linuxへのインストール 「第3回:TomcatをWindowsへインストールしよう!」ではWindowsへTomcatをインストールする方法を解説しました。今回と次回にわたって、Linuxディストリビューションの1つであるFedoraを例にLinuxへのインストールを解説します。 FedoraはRed Hat系LinuxといわれるタイプのOSであり、便利なパッケージ管理システムを利用することができます。 Tomcatは基本的に圧縮アーカイブを解凍するだけでインストール可能ですが、次回にパッケージ管理システムのyumを用いたインストールも行っていきます。 Linuxへのインストールと動作確認の流れを以下に示します。また自動起動についても解説します(動作検証にはFedora Core6を用いました)。
「情報化社会」とは言い換えればデータ依存の社会です。今日ではデータがなければビジネスは成立しないといっても過言ではありません。日増しに増加していくデータにどう対処していけばよいのか、その重要なデータを保持するデータベースシステムの構成は各企業においても頭を悩ますところでしょう。 「万が一データベースがダウンしてしまったら?」 考えれば考えるほど頭が痛いというのが本音ではないでしょうか。 これまで一般的だった単体形式では拡張性、可用性の部分で大きな問題があります。拡張しようにも、できることはせいぜいCPU/メモリ/ハードディスクの増設程度と、ハードウェアレベルでの拡張には限界がつきまといます。 可用性についていえば、1度サーバがダウンしてしまったら復旧するまで手出しができません。大切なデータを保持するシステムを任せるにはスタンドアロンではあまりに心許ないでしょう。 この悩みを解消するのがクラ
オープンソースは2、3年前までは共有モジュール/開発プラットフォーム/ミドルウェア/フレームワークという分野で主に利用されており、多くの人が携わっているというよりも、一部の開発者向けのものという印象がありました。それが近年では業務アプリケーションや汎用グループウェア、基幹システムといった分野にも浸透してきているのです。 オープンソースのERPであるCompiereは日本だけではなく、世界各国の中小企業に導入実績があります。ERPシステムを無償に近い低コストで素早く導入するということは従来では考えられませんでしたが、Compiereはそれを実現したといえるでしょう。 2005年の8月から筆者は日本においてCompiereの導入サポートを実施してきましたが、その素晴らしさについては日を追うごとに実感しています。まだまだ日本市場では認知されていませんが、今回の特集ではERPとして何ができてどこが
サイト規模に合わせて作り方を選ぶ 前回(http://www.thinkit.co.jp/article/143/1/)は、携帯サイトとPCサイトがどのように違うかを紹介しました。今回は、汎用的な携帯サイト作りを行うための制作の基本から、実機テストまで含めた公開までの手順を解説します。 携帯サイトでは、キャリアによる仕様の違いがあるため、これをどの程度まで考慮するか、はじめに考えなくてはなりません。携帯サイトの作成法には、下記の5つの方法がありますが、ここでは「3キャリア対応の静的サイト+プログラム」について紹介します。 1.キャリア別に静的なサイト 2.3キャリア対応の静的サイト+プログラム 3.プログラムによる動的生成 4.CMSを使ったジェネレータ型 5.MobaSiF(http://sourceforge.jp/projects/moba)などのフレームワーク型 3キャリア対応の静
XHTML Mobile Profileに対応したHTML 本連載では、「PCサイトを制作してきたけど、携帯サイトは初めて」といった企業や個人クリエイター向けにPCとモバイルの違いなどをふまえ、携帯サイトを公開するまでの入門的なノウハウを紹介していきます。 まず、今回はHTMLの種類やタグ、CSSなど携帯ブラウザによる違いと、画面サイズやキャッシュ容量などの端末による違いについて紹介していきます。 では、早速携帯サイトを作る上でマークアップの基本となるHTMLについて説明します(図1-1)。携帯電話はPCと比べても非常に早い進化を遂げてきたため、どれも基本はHTMLを基準に作られていますが、携帯ブラウザ(iモード、EZweb、Yahoo!ケータイ)で表示可能なHTMLの仕様には実に多くの種類が存在します。 現在市場に出回っている機種ということに限定すれば、XHTML Mobile Prof
Flashストリーミングって何? 動画を使ったサービスが増えています。ひと昔前でしたらRealやWindows Mediaなどの形式が主流でしたが、最近ではFlashを採用するのが標準的なやり方になってきました。一説によるとFlashプレーヤーの普及率は99%に迫る勢いだそうで、細かいバージョンを問わなければほぼ全員の環境で使えるのがFlashということになるでしょう。 本連載では、オープンソースで提供されているRed5というプロダクトを軸に、Flashでの動画再生について紹介していきます。Flashというとクライアントサイドの技術といった感が強いのですが、Red5を使うことによってサーバーサイドとも連携した、より一歩進んだFlashの世界が開けると思っています。 まずは、ストリーミングについておさらいしましょう。「動画」であることと「ストリーミング」というワードが混同されている場面もあり
試してわかる並列処理 巨大なデータベースを検索する場合や、アカデミックで複雑な検索を行う場合に、1つのクエリがとてつもなく重たくなった経験はありませんか。もちろん、SQL文の効率が悪い、あるいはインデックスの張り方が悪いなど、パフォーマンスチューニングの基本動作ができていない場合もありますが、そもそも「そんな巨大なクエリを1台のマシンでやらせることに無理がある」場合もあります。これに対する強力な処方せんの1つが並列処理(パラレルクエリ)です。 最近は、データウェアハウスやメールの解析といった情報系のシステムが増えており、データベースのクエリに求める利用者の要望は複雑化しています。しかも、Googleのような検索エンジンがサクサクと動いているので、データベースの検索なんて早くて当たり前と考える利用者が増え、期待値は高まる一方です。 ただ、業務に必要不可欠な基幹系のシステムとは違い、情報系のシ
これまで本連載では、仮想マシンやサーバ仮想化についてXenを例に解説してきました。第3回の今回は実際に自宅で試せる仮想サーバインフラ「Xen」のインストール手順を解説します。 今回はXenの導入から、実際にDomain-0(管理OS)が稼働するまでの手順を説明します。Xenのインストール自体は非常に簡単で、RPMパッケージを1つ導入するだけで完了してしまいます。 なお、作業はすべて特権ユーザ「root」にて行います。 Xen環境には、Xenを管理するためのOS「Domain-0」が1つ必要です。XenではこのDomain-0がシステム全体のディスク管理やネットワーク管理を行います。 Domain-0はホストOSではなく、ドメイン番号0で動作する管理OSです。Domain-0はゲストOSであるDomain-Uと同じレイヤーで動作します。 今回、Domain-0にはFedora Core 4を
Webサーバーも順調に増えた、となると次はデータベースが悲鳴を上げる頃です。データベースの増設と行きましょう。 はてなではデータベースにはMySQLを利用しています。MySQLは組み込みでレプリケーションをサポートしているので、これを使わない手はありません。レプリケーションを行い、マスターDBのコピーであるスレーブDBサーバーを作り2台構成にします。 レプリケーションは、データベースを複数台に増やし、且つその複数のデータベースが保持するデータを同期させるための仕組みです。レプリケーションされたデータベースのうち、元々あったデータベースが親、それ以外が子という親子関係になります。 親はマスター、子はスレーブと呼ばれ、マスターへの更新処理と同じ処理をスレーブに伝播させることでデータの同期が行われます。実際にはマスターからスレーブへ処理が伝播するのではなく、スレーブがポーリングを行ってマスターと
さあ、ここから本題のPrototype.jsです。本記事では、Prototype.jsの機能の中でも、代表的な「オブジェクト指向の機能」「関数を拡張する機能」「配列の操作を拡張する機能」「DOMの操作に関する機能」について紹介いたします。 そして、最終的にはひとつの実用的なクラスを作ります。Prototype.jsをより使いこなすということを重視し、あまり使われない機能などは紹介しないこととします。 Prototype.jsのもっとも重要な機能は、オブジェクト指向に関連する機能です。「はじめに」でも述べたように、統一された方法でオブジェクト指向を書けるということが、オブジェクトの保守性を非常に良くしてくれるのです。 Prototype.jsでは、オブジェクト指向の代表的な機能として「クラス」と「継承」を提供しています。
一口に「Webサービス」といっても、銀行のオンライン決済やオンラインコマースサイト、CGMを駆使したサイトなど、その種類は様々です。これからWebサービスをはじめようという場合、そこで運営するサービスそのものだけでなく、Webサーバの構成や管理といった面も考えなくてはなりません。 本連載では、ウノウが提供しているユーザ数10万人程度のCGMサービス「フォト蔵」を例に、3回にわけて「ウノウ流」サーバ構築方法と運用方法について紹介していきます。第1回の今回はサーバマシンの選択から設置方法までの物理面について解説します。 実際に利用できるWebサーバの選択肢として、自社サーバやハウジングサービス、レンタルサーバなどの種類があります。当初Webサービスの展開が進められた時期には、社内にサーバルームを設け、システム担当社員によって管理する自社サーバが一般的でした。 その後、運用管理面での負担やコスト
それでは、Subversionのインストール方法とリポジトリの作成方法を紹介します。今回は、Fedora Core 5の環境で行います。その他のOSでも、今回紹介する方法とほぼ同じ方法でインストールすることが可能です。
インターネット上では、多くのWebサイトがそれぞれサービスを提供しています。2005年度現在、Webサイトを開設している企業は約8割に達し、Webを通じた情報のやり取りやサービスの提供は今後も増え続けることが予想されます。 一方、Webサイトを悪用した事件も後を絶ちません。最近は営利目的の犯行も目立ち、悪質化が進む傾向にあります。Webサイトから個人情報を不正取得される事件も頻発し、その多くでは、Webサイトで稼動していたWebアプリケーションのセキュリティ上の問題が悪用されました。 Webアプリケーションは、それぞれのWebサイトで独自に開発されている場合が多く、セキュリティを考慮した実装はその開発者に委ねられています。 Webアプリケーションにセキュリティ上の問題が発覚した場合、すでに運用を開始しているWebアプリケーションを設計レベルから修正することは難しい場合が多く、攻撃を回避する
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