一度作ってしまった「物語」を崩すことは難しい - 国家鮟鱇 上記の記事を読んで、ふと常々気になっていた「物語」について書きたくなりました。と言っても、最近よく書いている大阪府の話です。橋下知事になって「大阪府が黒字になった=財政が好転した」という「物語」。 なぜ、これが「物語」かと言いますと、大阪府の隣の京都府知事が記者会見でよく説明されているのですが、地方公共団体の予算や決算には、そもそも「黒字」や「赤字」の意味はあまりないと思われるからです。 京都府 知事会見 平成19年7月23日 実は記者会見で何度も言っているのですけれども、この黒字額はあまり意味がない。正直言いまして、何年連続黒字だからというのはあまり意味がないということをずっと申し上げております。なぜかと申しますと、地方公共団体の黒字というのは借金をしても黒字になる、基金を取り崩しても黒字になるわけです。皆さんの家計で借金をした
単純なことやけど、この表題の意味が分からん。 http://mainichi.jp/enta/art/news/20101020dde018040023000c.html 「政治的正しさ」を超える、というのは、どういうことだろう? 政治的に正しいものが何かという考えは立場によって違うから、その相違を超えたところに見出される「高貴さ」という価値に拠り所を求めよう、ということだろうか。 しかし、「正しさ」そのものを超える、というからには、それは「高貴さ」に比べて「正しさ」の価値が低く見つもられている、ということになるだろう。 私は、立場(何が政治的に正しいかという主観)の違う人同士が、ある目的のためにその都度手を組んだり組まなかったり、ということはあっていいと思う。 もちろん、そこで譲れないものはある。 だから、「右翼と左翼が手を組んで」というようなことはどうもにわかに信じられない。 だが、私
イエス・キリストの語ったという 聖書の『ぶどう園の労働者のたとえ』です。こちらの拙稿「社会保険と労働時間 -ベーシック・インカムを唱える前に- 濱口桂一郎『新しい労働社会』(5)」のコメ欄をきっかけに、その存在を知りました。読んでいくらか感想が浮かびました。 それなりに面白いものになったのではと思い、独立した記事にしてみます(一部改訂してます)。他のブログの記事に反応する形でかかれておりますが、別に対象のブログの記事に悪意があるわけではないので、その点はご了承ください。あくまで『ぶどう園の労働者のたとえ』に対する批評です。それどころか、該当の記事は、コメントしてくださった方が厳選した優れたものである(はず)ですから。 「マタイ「ぶどう園の労働者」の話し」(『Good News Collection』様) そうなのだ。この宴会の主人は実に寛大で、最後の者も、最初の者と同じように迎えてくれる。
JCASTニュースを読んでいたら14日の「高橋洋一の民主党ウォッチ」というコラムで先日のエントリー(飯田泰之准教授「人口減少」責任論の誤謬 についての考察 (1))と同じテーマについて論じられていた。 視点としては世界各国の実績データから人口減少とデフレに相関があるかどうかを検証しようというもので、当方のエントリと趣旨は全く同じであるが結論は逆のようである。 「人口減少でデフレになった」 本当かどうかデータから検証する(http://www.j-cast.com/2010/10/14078201.html) というわけで、世界銀行データベースから、各国のインフレ率のデータをとる。そして、人口要因として、人口増減率、生産人口比の増減、従属人口比の増減を考えてみたい。ここで、生産人口とは15歳から64歳までの人口であり、生産人口比は総人口に対する生産人口の比率である。また、従属人口比というのは
2010/8/180:0 少子高齢化は経済にどのような影響を及ぼすのか 片岡剛士 先日公表された2010年4−6月期GDP一次速報値からも明らかなように、我が国の景気動向は芳しいとはいえない状況だ。1990年代以降の長期停滞は「失われた20年」ともいわれるが、この現象に少子高齢化がどのような影響を与えたのだろうか。また、少子高齢化は日本経済の今後にどのような影響を及ぼすのだろうか。まず少子高齢化について整理しよう。少子高齢化とは「少子化」と「高齢化」の同時進行を意味している。少子化とは人口に占める年少人口(0〜14歳人口)の割合が低下することを意味し、出生率の低下がつづくことが影響する。 高齢化とは人口に占める老年人口(65歳以上人口)の割合が上昇することだ。そして「少子化」と「高齢化」は独立した概念ではなく、定義から少子化が進めば高齢化も進む。経済成長に関していえば、総人口に占める生産年
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