2012/1/2011:13 制度改正論議にみる介護保険制度の欠陥 本間清文 ■バッシングされる「生活援助」 介護保険制度の訪問介護サービスに「生活援助」といわれるメニューがあります。一人暮らしの老人や、同居家族がいても障害、病気などの理由により家事などができない場合に受けられる援助です。 この「生活援助」、数年毎に国の社会保障審議会で行われる介護保険制度の改正論議の度にバッシングされます。やれ「給付の効果がなく、かえって老人の自立を阻害している」とか、「重度者や医療ニーズの高い高齢者にサービス(給付)を重点化すべきであって、生活援助は介護保険制度のサービス内容から外すべきではないか」などの意見があがります。 一方で、平成24年4月から改正される介護保険に向けて、ここしばらくの間、審議会などでトータルな議論が重ねられてきました。そして、やはりここでも、生活援助が給付削減のターゲットにされ議