Carlos Castaneda, The Teachings of Don Juan (the University of California Press,1968) ──『反原発の思想史』では、チェルノブイリ以降さかんになった反原発運動(「ニューウェーブ」)のバックグラウンドである、ニューエイジの問題も丹念に論じられています。ニューエイジとは、60年代のアメリカで起こったベトナム反戦運動にはじまり、70〜80年代にかけて世界的に展開された「スピリチュアルなカウンター・カルチャー運動」ですが、エコロジーや女性原理の尊重、感性や神秘性の尊重、宇宙・自然と「本来的自己」との一体性の認識、脱近代文明、反近代合理主義などをその特徴とするといわれています。 これは私個人が90年代中盤に反原発運動を疎遠に感じていた理由でもあるのですが、たしかに反原発というと、自然(食)志向であるとか、ファナティ