日経新聞は先週の金曜日(8/23)から今日にかけて、「経済教室」欄で「労働市場改革 加速できるか」の特集を上中下3回にわたって掲載しています。登場されたのは昭和女子大の八代尚宏先生、早大の大湾秀雄先生、日大の安藤至大先生という錚々たる顔ぶれです。「加速できるか」というお題については、私はこのブログでも何度か書いたかと思いますが、なにをやるにしてもゆっくりやれ、労使・労働市場が対応できるよう激変を避けて進めることが最重要というスタンスなので、まあねえという感じなのですが。 さて初回の八代尚宏先生の論考には「雇用慣行の成功体験 脱却を」との見出しがつけられています。前半部分は過去の経緯と現状の整理で、日本社会の雇用慣行は高度成長期に成立し、企業グループ内の高い流動性を生かして企業グループ内での衰退分野から成長分野への移動を実現して大成功をおさめたが、現在ではむしろ「成功体験が必要な改革を困難に