妖怪とは何か。がわかる本。 この本の魅力は、達磨先生による京極節妖怪解説もさることながら、豆腐小僧をはじめ、妖怪たちがコミカルで、愛らしいところである。 また、現代から見た語りがテンポよく洒落ていて、筆者の言の葉を操る力を改めて感じる。阿呆加減を表現する言葉が、こんなにたくさんあるとは思わなかった(笑)。 そして、当然のように、この厚さにも関わらず、頁をまたぐ文章は存在しない。 理屈のある妖怪たちに出会うたびに、豆腐も持っているだけで何の意味もない豆腐小僧の概念について、様々な妄想を膨らませる。 最後の見せ場では、豆腐小僧を応援する自分がいた。 狸、狐の妖怪について、格式の違いや、古い日本の神様がでてきて(漢字も読めない)、なかなか頭に入ってこない。もっと日本の宗教史、文化史にくわしいければ、より楽しめたに違いない。 この本のおかげで、科学に淘汰され、忘れられた妖怪たちをたくさん感得できた
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