菅直人首相の側近である荒井聡国家戦略担当相の事務諸費問題、菅政権が郵政改革法案の今国会での成立を断念したことに伴う亀井静香郵政改革・金融相の辞任…。政権が8日に発足してまだ1週間もたっていないのに、政府・与党のドタバタぶりはすでに政権末期の雰囲気さえ漂う。 前途多難を思わせる「菅・日本丸」の船出に当たり、党側では、政界の常識からみたら若さが際立つ46歳の枝野幸男衆院議員が、幹事長に“大抜擢(ばつてき)”された。自他ともに小沢一郎前幹事長とは距離を置く、「小沢嫌い」として知られる。 「そのときの話といえば、選挙とお金のことばかりでした。小沢氏についていけば、次の選挙では金も票も面倒みる、というようなことばかりを言っていました」 細川護煕元首相が退陣表明した平成6年4月、旧日本新党所属の1年生議員だった枝野氏は、旧新生党幹事長として、政界に隠然たる影響力を持つ小沢氏と都内の中華料理店で会食した