デカルトの「我思う故に我あり」は通常、「思考している自分は存在している」と理解される。「自分という意識は確実に存在している」というわけである。当たり前ではないかと思うかもしれない。残念でした。「自分という意識」は脳機能の処理結果であって、それ自体で存在しているわけではない。あなたには自由意志なんてない。あなたの意識や自由意志は脳のプロセスの、ただの傍観者なのである。 冗談のようだがこの話は脳科学を学んだ人には常識の部類である。なにかをしようと意識するよりも身体のほうが先に動くことは実験科学的にわかっているからだ。座っていて「ちょっと立ち上がろうかな」という自由な意識は、実際には立ち上がろうとする身体の神経反応の後から生じている。生理学者ベンジャミン・リベット(Benjamin Libet)が1980年代に明らかにした(参照)。身体運動についての自由意識と思われているものは、身体意識の承認の
自分について話すことが、食べ物やお金で感じるのと同じ「喜びの感覚」を脳のなかに呼び起こすことが、7日発表された研究で明らかになった。個人的な会話であっても、フェイスブックやツイッターといったソーシャルメディアでの発信であっても、それは変わらない。 日常会話の約40%は、自分が何を感じ、どう考えたかを他人に話すことで占められている。米ハーバード大学の神経科学者らが脳画像診断と行動に関する5つの実験を行い、その理由を解明した。脳細胞とシナプスがかなり満足感を得るため、自分の考えを話すことを止められないのだ。 「セルフディスクロージャー(自己開示)は特に満足度が高い」と同大学の神経科学者、ダイアナ・タミール氏は話す。タミール氏は同僚のジェイソン・ミッチェル氏と実験を行った。両氏の研究は米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された。タミール氏は「人は自分のことを話すためには、お金さえあきらめ
「記憶」は実在する! MIT、神経細胞を刺激して人為的に思い出させる実験に成功2012.04.02 21:00 福田ミホ 「物忘れ」ってできなくなるのかも!? 何かの匂いをかいで、その匂いに関係する昔の記憶を急に思い出したりすることがあると思います。そのメカニズムの解明につながりそうな研究結果が発表されました。それによると、「記憶」というのは概念的なものではなくて、神経細胞の中に存在するものなんだそうです。 最近のマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究で、強い記憶は、脳内の海馬の中のごく少数の神経細胞の働きによるものらしいことが示されました。マウス実験で、直近の記憶に対応する神経細胞を特定し、その細胞を刺激することで人為的に記憶を喚起することに成功したのです。 そこで使われているのは「オプトジェネティクス」という手法で、遺伝子的処置をした神経細胞に光をあてて人為的に活性化させるものです。
レム睡眠とは、睡眠中の状態のひとつで、身体が眠っているのに、脳が活動している状態である。夢を見るのはレム睡眠中であることが多く、この期間に覚醒した場合、夢の内容を覚えていることが多い。 最近発表された研究によると、レム睡眠中に夢を見ることで、心に痛みを覚えるような記憶のつらさが軽くなるのかもしれないという。一種の「夜間セラピー」のような役割を果たすというのだ。 この研究で、心をかき乱すような写真を見てから眠りについた人の脳をスキャンしたところ、レム睡眠時に感情を司る部分の活動が低下していることがわかった。レム睡眠とは、眼球の急速な動きを伴う睡眠状態で、このとき人は夢を見ている。 そればかりでなく、翌朝目覚めた被験者は、同じ写真にそれほど心を乱されなくなったと報告した。つまり、レム睡眠が人生の困難なできごとに対処する助けになるかもしれないと、実験を行った研究者らは話している。 レム睡眠・ノン
これで夢の中の風景も記録できるようになるかも...スキャンした脳の活動から映像を再現するシステム(動画あり)2011.09.28 20:00 福田ミホ 左が元の映像、右が再現されたものです。 カリフォルニア大学バークレー校の研究者らが、人間の脳の視覚活動をキャプチャーして、デジタルな動画として再現できるシステムを開発しました。この研究が進んでいけば、夢で見た映像をコンピュータースクリーン上で再現できるようになりそうです。 なんだかそれこそ夢みたいな話で、現実じゃないような気もします。でも、今回学術雑誌「Current Biology」に発表されたこの研究論文の共著者にしてカリフォルニア大学バークレー校の神経学者のジャック・ギャラント教授によれば、「今回の研究は、人間の心の中のイメージを再現することに向けた大きな飛躍となりました。我々は心の中の映像をまさにのぞこうとしているのです。」 いやー
イクメンさん、思い当たります? 最近、全米科学アカデミー会報に掲載された研究によると、男性は子供と一緒にいると、テストステロンレベル(男性ホルモン)に変動があることが分かったんです。 この研究では、600人の被験者を対象に、彼らが21歳の時と25歳の時に、テストステロンレベルを測定しました。その結果、 テストステロンレベルの高い男性は結婚相手を見つけやすく、子供の父親になりやすい事が分かりました。そして、子供が出来た後はテストステロンレベルが著しく低下したそうです。また、子供と多くの時間を過ごせば過ごすほど、その男性のテストステロンレベルは下がって行く傾向がありました。一方、独身男性は21歳の時も25歳の時も同じような安定したレベルのテストステロンレベルでした。つまり、子供が出来ることによって自分でも知らず知らずのうちに、体の中に変化が生まれているというわけです。 研究者たちは子供が生まれ
■編集元:ニュース速報板より「【動画】新しく発見された目の錯覚 「顔の歪み効果」が面白い件」 1 名無しさん@涙目です。(埼玉県) :2011/07/09(土) 17:15:40.19 ID:CJFzpVrO0 ?PLT(12001) ポイント特典 視線の両側にある顔が怪物の様に醜く変化する目の錯覚(動画) これは、「Flashed Face Distortion Effect」(一瞬で切り替えた顔の歪み効果)と言われる、比較的最近発見された、目の錯覚現象だそうです。まずは下記の注意点を読んでから、動画を御覧ください。 1. Keep your eyes on the cross (動画の真ん中にある十字を見つめ、目を離さないで下さい) 2. These faces have not been altered (両側に現れる顔は何も加工していません。) YouTube -
やっぱり右脳・左脳ってあるのかな...。 露サンクトペテルブルグのTaisia Sidorovaさん(21)は3年前、車の事故で頭蓋骨の半分が潰れ、骨の破片が脳に食い込み意識不明の重体となりました。 医師はダメージを受けた脳の左半分(論理・分析能力を司る)を切除することに決め、家族に回復の見込みは薄い、体が一生不自由なままかもしれないと伝え、最後のお別れの儀式までしていたのですが... それから3年。 Taisiaさんはゆっくり意識を回復し、実家に退院を許され、少しずつだけど体も動いていきます。そして、不思議なことが起こったのです。以下はお母さんのコメント。 「ここにいる間は、頭蓋骨を元通りに直す手術もまだあったので、養生して力を回復しなきゃならなかったんですね」、「それで治療にもなるということでスケッチを始めたんです。前の娘はスケッチなんて一度も興味示したことなかったんですけど。やってみ
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脳と現状のコンピュータは、計算モデル、アーキテクチャ、 アルゴリズムなどいろいろな観点からみて違いがあります。 はたしてコンピュータの上で脳と同じ機能は実現できるのでしょうか。 実現を難しくする要因として何が考えられるでしょうか。 ◆計算モデルの違い 計算する機械を数学的に抽象化したものを計算モデルと呼びます。 チューリングマシンは計算モデルの1つです。 チューリングマシンとは数学的に異なる計算モデルとしては、 例えば非決定性チューリングマシン、 (理想的な)アナログコンピュータ、量子チューリングマシン (量子コンピュータのモデル)があります。 これらはチューリングマシンよりも強力だったり速かったりします。 さて、「脳の計算モデル」はチューリングマシンと等価でしょうか、 それともより強力だったり速かったりするのでしょうか。 非決定性チューリングマシンは並列度が無限の計算機です。 脳は超並列
処理能力が飛躍的に向上し、高性能化が進んでいるコンピューターですが、どうしても「人間の脳のような働きを行う」というのはまだまだ実現に至っていません。 しかし、人間のように記憶し、不要な情報を忘却することが可能な脳型コンピューターを実現する「シナプス素子」が開発されました。 人間のように記憶も忘却もする新しい脳型素子 - プレスリリース | NIMS 独立行政法人独立行政法人物質・材料研究機構と独立行政法人科学技術振興機構のプレスリリースによると、独立行政法人物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の青野正和 拠点長らの研究グループは、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校のJ. ジムゼウスキー教授と共同で、脳の神経活動の特徴である2つの現象「必要な情報の記憶」と「不要な情報の忘却」をたった1つの素子で自律的に再現する「シナプス素子」の開発に世界で初めて成功したそうです。
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