欅坂46の、初の東京ドーム公演が終わった。 無事に終わったと言いたいのか、ついに終わってしまったと言いたいのか、ついにここまで来たと感慨を込めて書きたいのかわからないが、でも、このドーム公演は、ちゃんと観ることができてよかったと、この場にちゃんといられてよかったと、ただそう思わせてくれるライブだった。 とても生々しい、集中力の途切れるところのない、のっぴきならないライブだった。 最高に欅坂46だった。 聴き手の人生に関わることが音楽の宿命のひとつだとして。聴き手の人生にどれだけ深く関わることができるのかがアーティストの無二さを決めるものなのだとして。 欅坂46の音楽も、そして、欅坂46自身も絶対的な価値を持っていると思う。 欅坂46の音楽に似たものは他に何もない。 相反する感情を等価に描き、アンビバレントで脆い、しかし凛と澄み切った潔白さを持ったグループも他にない。 過敏で脆い自意識をめぐ