OSSのビジネスモデルというのはいまさら指摘することもないが従来の商用ソフトウェアのビジネスモデルと大きく異なる。 商用ソフトウェアであれば自社で開発し、マーケティングし、営業、サポート、サービスを行う。営業を代理店経由でする間接販売をとったにしろとらなかったにしろ基本的には自社開発である。ベースとなる技術が大学の研究室からのスピンオフだったとしても、誰かが研究開発した知的財産権をよりどころにそれを独占することによってビジネスをする。得られた利益をもとにそれをさらに研究開発に投資して価値を高めつつビジネスをまわしていく。ソフトウェアのロードマップを作り、製品をどの方向に発展させていき、どのようにそれから収益を得るかの決定は、その会社が行う。マーケティング活動によって市場とやりとりをしながら方向性を微調整するとしても決定はその会社が行う。 OSSのコミュニティには、明示的なロードマップはない