このたび,初めての単著を出版させていただくことになりました。『地方政府の民主主義』という大仰なタイトルで,中身がタイトルについていっているのかは,読者の皆様のご高評にお任せしたいと思いますが,タイトルを思いついたときには,自分では20代のときに考えてきたのはそういうことだったのかな,と思ったものでした。大学院生のときに,指導教員の先生方から,「修士論文はなるべく大きめに構想したほうがよい,どうせ問題意識がそこを越えることはなかなかないから」と言われておりましたが,たしかにその通りで,自分では修士論文以来引きずった問題意識について,一応の答えを用意することになったのではないかと考えています。 内容は,付けていただいたオビのとおりで,「首長と地方議会からなる二元代表制の下で地方政府の民主主義は,どのように機能しているか」ということで,「予算配分,公共事業の見直し,新規課税の導入などの検討を通し
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