僕らの欲望を巻き取る戦闘美少女たち。一見すると未来にキスをの地点から後退したようで面倒にも思われるが、エロゲーにおいて悪をやろうとすると、かえって見かけは真っ当になるということか。 まずは第2部の論戦を中心に各ヒロインに関して。 ゆとりは、自らは動かずとも王としての資質で自然と人を動かすというキャラクターなため、人と言い合いをして言い負かすという論戦には向いておらず、その意味で不憫な役回りだった。本人の言葉で見せるということがしにくい。自分個人で物事を切り開いていこうという独立心に乏しく、論戦では相手の痛いところに付け込む憎まれ役を演じていたので共感しにくい。ゆとりの魅力は、それでもいいから、策略でも何でも張り巡らせ、使える武器は総動員して実は必死に求めていたというところなのだろう。彼女にとって「悪」とは、軽はずみでゆるふわな自分の欠点を武器に転じるための、起死回生の手段だった。きれいな声