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ブックマーク / blog.livedoor.jp/april_29 (26)

  • ASTATINE:「Fate/hollow ataraxia」評。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." 初出:ErogameScape「Fate/hollow ataraxia」2005年11月03日03時56分24秒 約束の四日間の“日常に飽きた”時、物語は動き始める。 即ち、マップ探索によるシナリオ選択、十回以上のループを必須とするシナリオ展開、同じことを何度も繰り返せる操作感、フラグを集めることで来の“hollow”シナリオが表示されるシステム……ほぼ一道のシナリオであった前作に対して、制作者が、こんな迂遠なシナリオ構成を作ったのはなぜなのか。 それは、プレイヤーであっても“飽きて貰わねばならなかった”からではないのか? ………主人公の“殻”の行動を選び取って、ゲームをプレイするプレイヤーに、主人公の“中身”の感情とシンクロさせ

  • ASTATINE:「SWAN SONG」評。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." 初出:ErogameScape「SWAN SONG」2005年08月12日05時12分34秒 この作品には二つのエンドが存在する。一つはいわゆる破滅まで描いたバットルートであり、後一つは、そのクリア後に現れるハッピーエンド。・・・「そんなに私を馬鹿にするのなら、私も、もうやりたいようにやってやるんだ。」・・・劇中の柚香の台詞だが、それは果たして、登場人物の言葉か。“Le.Chocolat meets FlyingShine”と言う長いブランド名に込められたアレコレに思いを馳せると、この作品も“やりたいように”作って見せたのだろう。 全てが崩壊する震災の中で、人は正気を保てず狂っていく。この物語が描いたのは、その破滅までの過程だが、結局、

  • ASTATINE:「竜†恋」評。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." ■ OHP:竜†恋[Dra+KoI] @サバト鍋 予定調和。物語性への叛意。 「そんなちっぽけな、そのヒトを 一目見たその瞬間。 竜は、恋に、落ちた。 高鳴る心臓をおさえられず 眠れぬ幾億の夜をすごし 身もだえ、 くるしみ、 涙に暮れて 恋に蝕まれ 孤独に蝕まれ まるで猛毒が ゆっくり、ゆっくり、 全身にまわってくように ――竜は、くるった。 ――恋に、くるった。 ――君に、恋をした。 ――呪いのような恋をした。」 「Forest」で投げかけたテーマは、Liarでは絶えてしまっても、Nitro+には息衝いているな・・・と、何となく納得したシナリオ。人生、楽しそうだ、みんな。プレイ時間1時間〜2時間程度、Nitro+最短の恋物語が展開され

    highcampus
    highcampus 2012/02/19
    「死」による別れと繋がり。なるほど/"竜†恋は、予定調和。―――"/→ http://twitter.com/_imaki/status/235421573107032067 http://twitter.com/_imaki/status/235421668296769536
  • ASTATINE:「燐月」評。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." 陵辱を主体にしてきたメーカーが、純愛に挑むのがこの頃流行っているのだろうか? 陵辱ゲー製作集団として名を馳せるSELENが、初の純愛系と銘打って作成されたのが、作品「燐月」である。カワギシケイタロウ絵師を迎え、グラフィックとしては、SELENでも最高レベルを誇る。物語の大筋は「孕ませゲー」。要は、ヒロイン四姉妹のうち誰かを孕まそうというだけの物語。勿論、ハーレムルートもあるので、全員落とすことも可能なのだが・・・。 何と言いますか・・・子作りを軽く考えすぎではありませんか? ・・・ってな作品。一応、「お前の家は、お前の子供の代で滅びる」(---Ringetsu Official Homepage)との伝奇的設定があるのだが・・・清清し

  • ASTATINE:議論から見る批評空間。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." 現在の批評において、印象批評(感想批評)の対極である論理批評が主流なのは、言うなれば、論理批評が、論理さえきちんと追えれば誰でもが納得できるものであるからです。自然科学、人文科学といった絶対的レベルから、芸術、文学、文化学といった相対的レベルまで、これは変わりません。これは価値判断や評価基準を普遍的足ろうとする意図により生まれるもの。個から集団へと適用することが批評の意義と認識されているから、このような手段を取ります。 その論理性を相互理解さえできれば論理批評は読み手を選びません。このため、多くの文章は論理的に構築している訳です。ただ、その論理性がそれなりに自分の中で完成していないと説明も出来ませんから、WEBの開放によって誕生した個人

  • ASTATINE:評する者たちの責任。

    掲示板を廃する個人サイトも増えてきた。Web上における掲示板は、一時期、情報交換の場として、多くのサイトで取り入れられたものであったが、BLOGの隆盛と、WEB拍手等の新しい双方向コミュニティの発生によって、その意義は絵板等の付加価値が無い限り、だんだん薄れてきたと言える。ただ、それでも掲示板(BBS)は、簡易的にコトバを残せるツールとして残存していくだろうし、一行板やBLOGで使われるプチBBSと言ったカタチで発展するだろう。問題は、そんな発展の余地がありながら、なぜ、廃する管理人の方々がいるのか?・・・と言うことである。 掲示板と言うと、多くの人は2CHを思い浮かべる。巨大掲示板2CHは、その巨大さに故に普遍的な存在になり得た存在である。それは「電車男」という一つの2CHネタが、書籍としてベストセラーになった事実からも類推できるが、その無秩序と言える巨大化は、普通のサイトとは違い、「

    highcampus
    highcampus 2011/03/26
    "実際、彼らの自称「感想」は、他の誰かが「批評」と呼んでいるものと何ら変わりがない[…]ただ、その批評が他者に対してどれだけの効力を持つかという点において、客観性とか文責の有無とかが問われるだけ"
  • ASTATINE:Argument for Key

    highcampus
    highcampus 2010/08/13
    Key/simulaさんとかhenahenaさんとか知ってる名前が出てきて驚き桃の木20世紀
  • ASTATINE:PiaキャロG.O.事始。

  • ASTATINE:「つよきす」評。

    highcampus
    highcampus 2010/08/10
    つよきす/"笑うならば笑え、でも彼等はそれなりに必死に生きている。"
  • ASTATINE:萌えの多様化。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." 萌えの多様化、と言いましたね。 >キャラゲーを楽しみたいなら、嗜好と一致した(かのように見える)萌えゲー(らしきもの)を買えばいいなんて簡単な話では済まなくなってきた >萌えの多様化による影響なのか、エロゲーをプレイする中で、唐突に自分の新しい属性に閃くこともあれば、萌え対象だったはずのヒロインが急に疎ましく感じることだってある >萌えの多様化が進んだことによりキャラゲーにも当たり外れが増えてきた、とだけ覚えておいてほしいです。それだけ萌えのハードルが引き上げられた、とだけ。 たぶん、以上の指摘は正しい。物語が消費される今の時代、人によって多種多様な価値観が生まれ、それはエロゲーというアンダーグランドにも踏み込んできた。私は、性的嗜好の

    highcampus
    highcampus 2010/08/03
    つよきす/ "キャラクターを動かすだけで日常を面白く描写できる、「つよきす」の強みはその点にあり、それは「嗜好に特化する」に安住せず、キャラクター性強化に力を注いだ結果" コメント欄のタカヒロ論も
  • ASTATINE:「Kanon」評。

    恋をすることで、“幸せ”な風は辿り着く。 Key作品は、恐らく1999-2000期の既存メーカーでは、最も“売れること”に拘った作品だろう。「Kanon(1999)」「Air(2000)」は、物語を意図的に欠損させ、結末を殆ど語らないスタイルを貫く。物語が“完成すること”が最も評価されるはずの業界において、“あえて語らない”というのは、随分と挑戦的な手法であり、さらに、この作品は、エロゲーで来描かれるべき“恋愛”の生臭さを“奇跡”というキーワードで覆い隠してしまった。この二つの物語において、セックスの有無が、物語に影響を与えることはない。 「エロゲーでありながら、セックスの意義が殆ど無い」・・・という希有な方向性は、既に「ONE(1998,Tactics)」で同スタッフによって示唆されていたのだが、最終的には「Kanon」によって作品自体のカラーになってしまう。・・・後に、多くの純愛系エ

  • ASTATINE:Argument for Liar

    highcampus
    highcampus 2010/07/25
    Liar Soft/ライアーソフト
  • ASTATINE:「Narcissu」評、裏。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." 自殺者の心理なんて誰にも分かりはしない。もし、それを分かったようなことを言っている人がいるならば、それは勝手な思いこみに過ぎないと思う。同じく、死した人の気持ちも、生きている人間は分からない。目の前で“闇へ落ちていった”人間が、どれほど苦しみ、恐がり、意識を失っていったのか?・・・それも私たちには理解できない。だが、“死ななければならなかった”人間に比べれば、“自ら死んだ”人間の方が、よほど楽に生きたに違いない。少なくとも、死へ踏み込んだのは“自分の意志”なのだから。 だから、もし、ここに自殺志望者がいるならば、私は、それには冷徹かもしれないが、こう言う。 「死にたきゃ、勝手に死ねばいい。」 私は、多分、羨ましいのだ。“死ぬ勇気”が私に

    highcampus
    highcampus 2010/07/25
    ナルキッソス/こちらも同じく
  • ASTATINE:「Narcissu」評。

    生も死も自由に与えられない世界は、15cmしか開かない窓によって、外界と区切られる。その世界は彼女には優しくなく、そして、仮初めに与えられる外界は、彼女にとっては、死への道標に過ぎない。 だから・・・彼女は「生涯の伴侶は、目を閉じた世界だと覚悟している」・・・これを「前向きではない」と批判するならしてみればいい。私はそう肯定しても、こんな諦めに私は“戻りたくもない”し、できれば同じ経験はしたくない。だから、私はこれに対して目を背ける。 “I solemnly pledge myself before God, and in the presence of this assembly, to pass my life in purity and to practice my profession faithfully. I will abstain from whatever is dele

    highcampus
    highcampus 2010/07/25
    ナルキッソス/2ndまでプレイすればこういう感想にはならないと思う/僕は2→1の順番でやってるから、このレビューとは感覚がけっこうずれちゃってるなー
  • ASTATINE:「Fate/stay night」評。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." (注意:以下の文章は、物語の批判的要素を含みます。それに対して、許容できる方のみ、お読みください。) 「境界例(=境界性人格障害《Borderline Personality Disorder》)」というコトバがある。 “精神の特異な方向性と広範囲の人格障害”を指す言葉であり、ある精神病医は、その代表的人物として、米国某大統領や日某総理大臣を挙げたりしている。エロゲーで言えば、最も代表的人物として、「Air(Key)」の霧島佳乃、「ラムネ(ねこねこソフト)」の近衛七海あたりが的確だろうか。ただ、境界例というコトバ自体は、一つの臨床単位を示す言葉であり、「手首自傷症候群(Wrist Cutting Syndrome)」も「依存性人格障害

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    highcampus 2010/07/24
    いずれ読もう。Fate評もこつこつブクマしていかねば
  • ASTATINE:「ランスⅥ〜ゼス崩壊〜」評。

    "And I look again towards the sky as the raindrops mix with the tears I cry." 「宿命的」というコトバがあるならば、ELF・ALICE両ブランドほど、宿命的なブランドは無い。ともに設立は1989年。この年、当時の代表的エロゲーメーカーであったジャストが、IDESと共同、新ブランドを設立する。これが「カクテル・ソフト」であり、後にF&Cへ発展することになるIDESの2大ブランドとして、現在のエロゲー業界の大になっていった時代。(それはこの結果生まれた、F&C出身のクリエイターが移籍後も他ブランドで中心人物として活躍していることからもわかる。) フェアリーテールから独立してまでも独自路線を目指したELFと、殆ど徒手空拳からエロゲー業界へ踏み出したALICE。 ・・・最強の変人と最多の奇人 ・・・投影しやすい主人公と個

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    highcampus 2010/07/10
    アリスソフト/"「エロゲー“しか”表現できない物語」を紡がせれば、これほど上手く物語をエロ以外に“発展させない”メーカーも無い"
  • ASTATINE:男性主導/女性主導、中。

    ■ 前記事:「男性主導/女性主導、上。」 では、男性主導の作品は無いのか?……と言えばそうでもないのが、エロゲーがエロゲーたる所以。このジャンルの面白いところでしょうか。 最もわかりやすいのは、ALICESOFTとLeaf。 ランスシリーズなんて、ごく当たり前のごとく、主人公・ランスが切り回す作品群ですし、「大悪司(1999)」「大番長(2003)」にしろ、強力な男性主導の世界観が形作られている。ALICEの場合、正確に言えば男性主導ではなく、主人公主導と言うべき作品傾向を持っていて、女性主人公である「アトラク=ナクア(1997)」はともかく、女性が主導的展開を握る「GALZOOアイランド(2005)」や「超昂天使エスカレイヤー(2002)」では、ヒロイン側が主人公に依存する状況を構築して、弱者的スタンスにいる主人公が強者的スタンスにいるヒロインを"支配する"という図式を組んでいる。また、

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    highcampus 2010/06/24
    "“好感を持つ”作品において、男性主導/女性主導の差異は意味を持ちません。ただし―――……この逆の場合、つまり、嫌悪感の場合は大きく影響してきます"
  • ASTATINE :: 沙耶の唄が診せる写実と心意、男性主導/女性主導、下。

    ■ 前記事:「男性主導/女性主導、中。」 「腐女子の気持ちがヲタに判るわけがない」 ―――とまで言われてしまったのがちょうど昨日のこと。前エントリ「エロゲーが質的に男性主導の性的文化であるにも関わらず、その作品の多くが女性主導の展開になっている、現状の歪み」と私が書いたことによる女性読者さんからのメール上でのやり取りで、彼女が最終的な結論としたことです。勿論、ご人は、こう書いたわけではありません。この方は『男性主導/女性主導、上。』『男性主導/女性主導、中。』を通して、メールで意見をもらっていましたが、今回、“(自分の書いたメールの)テキストを直接使わないこと”、“ハンドルネーム含めて性別以外のプロフィールを出さないこと”、以上を条件に内容を使わせて貰っています。 >凌辱系以外の作品は、男性主導/女性主導を区分していくと、主流は女性主導です。これは、比較的主人公が主導的な意味を持つ作品

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    highcampus 2010/06/24
    "ヒロインの内面描写が密な作品ほど、それは男性好みにデフォルトされている可能性があることを、私たちは忘れてはいけません。(逆に女性が写実的に描かれているほど、実は描写としては現実の女性に近くなる。)"
  • ASTATINE:男性主導/女性主導、上。

    別にジェンダーの話をしたい訳ではないんですが。 私は、物語に対して男性的、または女性的と区分することがあります。作品から受けるイメージのことなんですが、キチンとした意味で言えば、物語を男性が主導するか、女性が主導するかを指して使っています。ギャルゲー・エロゲーという区分からすると、(既に指摘している人もいるように)これらの作品群は女尊男卑が主流です。萌えゲーになんて特に……ですか。男性キャラは立ち絵無し、目無しは当たり前、物語的には添え物、よくて消耗品であることも珍しくない。さらには(主人公にすら)明確な人格は与えられていない作品もありますね。 人間を描写する作品として考えれば、これは歪な構図です。主人公の周りに女性しかいないなんて考えられないし、主人公の描写よりもヒロインの描写の方が密なんてのもおかしい。ヒロイン側には問題山積みなのに、主人公はお気楽トンボだったり、意味不明に熱かったり醒

  • ASTATINE:微妙な距離感。

    も杓子も蒟蒻々々となっていますES界隈ですが、私は暫くプレイしませんので悪しからず。 つか、なんで“こんにゃく”って言われているんですか、この作品? (↑ネタバレ嫌う場合はOHPすら見ない人) ―――という訳で、全くこんにゃくの話題についていけないし、ついていく気もないのですが、どんなモンなんでしょうね。ショコラの時とは違って、この作品の場合“作品そのもの”や“キャラクター萌え”より“丸戸氏(with 企画屋)というライター”が妙に賞賛されていることに、微妙な距離感を感じています。このあたりは、似たような名前でも丸谷氏とは違うところだよなー……とか。業界屈指の“主人公萌え”ゲーであったはずの「ショコラ」から考えると、この方は主人公を一キャラとして捉え、かつ、その行動に共感というか賛同できないと駄目な気がするんですけどね。どちらかと言うと“青臭い大人”を書くのが巧い人であって“青臭い少年少

    highcampus
    highcampus 2010/06/15
    "作家さんのカラーは色々考えていくと面白いとは思いますが、エロゲーの場合、それだけが魅力とは言えない" "ゲームテキストで評価されるライターさんには、共通して“台詞回しが巧い”という傾向" タカヒロ