「三洋電機」のヒット商品と、それを生み出してきた開発者や企画者たち、そして三洋電機というブランドの“履歴書”を、まとめていく連載の「カーナビ」編、第2回。常に「業界初」の冠をつけて登場してきた「GORILLA(ゴリラ)」に搭載される意外な機能は、運転免許を持たない人ならではの発想で生まれていた。 運転免許を持たない人ならでは 「8型のディスプレイを搭載したゴリラを作ってくれないか」──。 三洋電機コンシューマエレクトロニクス車載機器事業部販売推進統括部・水口司統括部長(肩書きは2011年1月13日取材時点)は、大阪の本社から、鳥取県の鳥取三洋電機に向かう自動車のなかで、社員にこう切り出したのは、今から7年ほど前のこと。それまでのカーナビは、最大でも7型のディスプレイを搭載したもの。水口統括部長は、1インチでも大きいサイズとすることで、より視認性を高めることができるディスプレイで商品化しては