スーパー・コンピュータ大手の米クレイは、複数のプロセシング技術を統合する「アダプティブ・スーパー・コンピューティング」を掲げ、2009年の製品化を目指して研究開発を進めている。その目的や実現方法、顧客にとってのメリットをピーター・ウンガロ社長兼CEO(写真)に聞いた。 ——「アダプティブ・スーパー・コンピューティング」とは何か。 全く新しい次元のプロセシング技術統合だ。当社は現在、スカラー型プロセサ搭載機「Cray XT3」と、ベクトル型プロセサ搭載機「Cray X1E」を販売している。加えて、処理速度を上げるためにマルチスレッディングやハードウエア・アクセラレータといった技術を備えた製品もある。そのため、顧客は動作させるアプリケーションの特性によって製品を選ぶ必要があった。ユーザー企業は、複数の種類の製品を何台かそろえるか、1台のマシンで不得意な処理も実行させなければならなかった。 アダ