『最終面接で迎え撃つ』
最近は日曜の朝に出張から戻りそのままリゲイン片手に仕事に出るというのが続いた。 前回はパリから関空に飛んで、そこから京大のセミナーに行った。リゲインを買う時間がなく焦っていたら人事のマツナガがハイ、と渡してくれた。 講演が終わったとき、メガネの学生が質問にやって来た。 「そんなに忙しいのに、なんで講演ばっかりやってるんですか？」 ・・・マ・ツ・ナ・ガ・・・ごめん・・・アタシちょっと帰りたいかも・・・ くらくらしながら「講演ばっかり、やってないけど？」と答えると 「今度また大学生向けに講演しに来るって聞きましたよ。講演なんかしてていいんですか！」 ・・・マ・ツ・ナ・ガ・・・こいつをタイホしてくり・・・ いつになく消耗している都合上心が折れそうになったが、普通にしっかり答えなくては、とリゲインをよりどころに頑張った。 「講演は依頼されてもあまり受けてないんだよ。どうしても断れない場合以外ね。た
『コンサルタントのK林くん』
世にはびこる経営コンサルタントはおおむね自分はやったこともないのに上から目線だし、無意味に理屈っぽくて面倒くさいので、よっぽど機嫌がいいとき以外は付き合わないようにしている。古巣の新人もだいたいそうなので、会社を立ち上げてから新しいコンサルタントの友人は作っていない。 唯一の例外はK林くん（若い）。笛を吹いたり美学について語ったりもするが本職はC社のコンサルタントだ。一回新規事業の立ち上げの初期にお手伝いしてもらったことがある。ものすごく面白い案を持ってきて、2週間ほどチームが盛り上がったが、ある日K林くんが自らその案を全否定する事実を発見した。すっかりやる気になっていた私たちDeNAメンバーの方が未練たらたらだったが、K林くんはあっさりその案を捨てた。 ほかにもいっぱい立派な点はあったけれど、私はその「捨てっぷり」も評価している。たった一ヶ月の付き合いの中、中盤も過ぎてしまったころに彼は
『国際展開は意志力で。』
グローバル展開ももくろんでいるDeNAの英語力は惨憺たるものである。 よく一緒に海外出張をする某取締役は最終学歴が日米会話学院だというのに、しかも前職の銀行から学費をもらって銀行休んでまで日米会話学院に通ったというのに、日米会話をかたくなに拒み続ける。会議中など、ひとこともしゃべらずにじっと相手をにらみつけるので感じも悪い。 M安の場合、会議で私の横に陣取り相手の話に「アハン、アハン」と積極的な相槌を繰り返し、終わると必ず今日の話題は何だったのか？と聞いてくるので日本語と数字以外の言語の打ち合わせには呼ばないことにした。 もっとすごいのはIR責任者。 米国投資家との電話会議のとき、IRの方が賢く、私の方が英語ができるので、気づいたらIRが言う内容を私が通訳していた。 会議直後、その投資家から礼のメールが届き、 I look forward to speaking to you again.
『ア行の時代』
M原率いる人事グループに 苗字別採用を提案することにした。 DeNAは多くのワタナベ姓により組成され発展して来た。 もともとは一緒に会社を作ったワタナベが、自分より賢いやつを 連れて来いと言ったら兄貴を連れてきて、監査役が足りない、 となったら父親を連れて来て、皆同じ印鑑でいいから便利とか 言っていたことから始まった。 それからワタナベ採用に勢いがつき、一時は２５人くらいのワタナベ がいて、なべプロなどと自称していた。 しかし先日ある雑誌の編集部の友人と話していて盛り上がり、 これからはア行を重点的に採用してはどうかという話になった。 アイカワとかアイザワとか。五十音順でもアルファベットでも 最前列の彼ら彼女らは、常に何事も最初にあてられる。十分に 思案する時間などなく、突然身に降りかかった難題、それは 自己紹介だったり質問への回答だったり、運動や作業だったり、 ありとあらゆる類のものだが
『自家製検索エンジン』
決算発表やなんやらで多少疲れてぼーっとして、 家の玄関で会社のＩＣカードをかざしてしまったよ。 決算発表では、「ＤｅＮＡは何でも自社開発にこだわってるが 他社の力を借りる発想はないのか」という質問があった。 確かにＤｅＮＡは自社開発が好きだけれど、結構他社との コラボレーションが増えている。facebookを意識した質問なら 少し次元が違うけど、 モバゲーのコンテンツは結構他社開発が多い。今回の 大作ゲームもそうだ。 ただ、検索エンジンは自作にこだわった。 ３人で作った検索エンジンを１０月上旬に投入した。 作った本人達はまだまだ不本意なところが多いらしいが、私は かなり気に入っている。これからモバゲーユーザーの検索行動に あわせてどんどんチューニングして行く予定。 へぇー、そんな体制でグーグルに勝てると思ってるんですか？ 外野はやかましいが、 最初に世界を感動させたグーグルの検索エンジンは
『極める力：へんなオヤジのファンになった』
強烈なオヤジに出会った。 事業でかなり成功しているオッサン。以上。としか思って なかったけど、大間違いだった。 初めての会食なのに、席につくなり日本中のステンドグラスは オレが作った、と発表した。証拠写真が次々と紹介される。 ちなみにガラスとは無関係のＩＴ系の事業をしている。 ついで哲学の話。本も書いていて、一冊くれた。 日本の哲学書としてはめずらしく英国でも紹介された。 貢献する本能について書いている。 で、次は囲碁よ。八段って言うからそれってどれくらいすごいか 聞いてみたけどよくわからないが、とにかく毎晩さすところがすごい。 そしてゴルフ。年に１００回は行くと。 一緒に会食に行った春田は「会社はちゃんと行ってるんですか？」と 確認を入れた。「毎日」と返事。 私は他に聞いておくことはありませんか、と確認した。 「創作こけし」と返事。かなりの蒐集家らしい。 このオヤジ、人の話はまったく聞か
『新宿で元社員と今社員と飲んでたら』
ボコボコにされた。 この３ヶ月のブログは明らかに冴えないと。 元作家。 というか元作家志望のそいつ。 １年会社を休んで推理小説の新人賞に応募して 落選したけど森村誠一にほめられたことを勲章に会社に凱旋し、 後輩の書いた営業資料のコピーをセンスが足りないと赤入れをしていたら その後輩が芥川賞を受賞したというとんでもない経歴の持ち主に 延々と１時間、最近のブログはいかんと説教された。 説得力、、、というか迫力はあった。
『年収査定』
今週末は土曜も日曜も会議室で缶詰だ。 社員の評価と年俸を決定する。 事業部それぞれでつけた評価について確認し、 全体を見て事業部間の甘い・辛いの格差を是正する作業。 年俸といえば、あれは２００３年かなぁ。やっと黒字になって 自分の年俸を大幅アップ。たしか８００万円に上げた。 （当時のＤｅＮＡは給料が低かった・・・今はぜんぜん違いますﾖ） ８００万に上げたのはいいが・・・自分の給料の妥当性をどうやって 証明しようか、 などと考えているときに、melmaで案内が来た。 「インテリジェンスの年収査定」 これだ。 早速、自分の個人情報、 ・性別 ・年齢 ・最終学歴 ・現職（会社と役職） ・前職（会社と役職） を聞かれるままにぶっこんで、査定を待つことにした。 経理や経営企画、ＣＦＯさまなど、近くの席にいる皆に報告し、 「もし今の年収より低かったら下げるからー」とも一応言って おいた。 前職で贅沢な
『新手の結納式』
昨日（土曜）はDeNAグループ杯というゴルフコンペがあった。 ゴルフを潔く辞めた私も、さすがにこのコンペだけは参加。 メンバーを２人ほど乗せてクルマをころがす。 助手席のN島が なんとかして南場さんにゴルフを再開してもらわねば・・・ と思案顔で言った。 カモが必要なわけ？ と聞くと いえ、アシです。 非常にストレートな社会人だ。 そのＮ島は今日（日曜）、兄貴の結納から急ぎ会社に駆けつけ 新規事業のミーティングに出席した。 その結納式がすごい。 両家の家族ほぼ全員が高級料亭に集まった。 例外は「予定通り」欠席の一名。 ・・・・新婦ご当人である。 ニューヨーク出張が長引いた新婦は・・・ きりっと化粧をしてskypeテレビ会議で結納式に出席した。 時代を象徴するカップルの誕生だ。
『ＤｅＮＡ北京』
中国という巨大で異質な市場と本気で相撲をとっているＤａｉの 様子を見に北京に出かけた。直前に読んだNBOnlineの キタムラリポートに偽塩の怖い話が紹介されていたので ものすごく迷ったけど結局日本の食卓塩のビンは置いていった。 前回はＤａｉのアレンジで、空港のハローツアーデスクとやらに出頭して 変更不可の格安チケットで飛んだが、今回はアシスタントの ポンチョの差配で普通のビジネスマンのように飛べた。 ＤｅＮＡ北京は、 Ｄａｉのほかは日本で採用された中国人が2人、あと7人が 現地採用の中国人という10人の所帯だ。奇跡的にいいチームだと 聞いていたけど、ホントに前向きで一生懸命なチームが出来ていた。 それから北京でお世話になっている提携企業や弁護士先生、 何かとストレス多い環境の中で普段からＤａｉを支えて下さっている 日本人の方々にお会いした。 ＤｅＮＡは人に恵まれてるなぁ。 モバゲーをその
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