このままでは,近い将来,新聞が消える日を迎えるかもしれない。この半年間(2004年10月~2005年3月)の日刊新聞紙の平均発行部数が(1年前に比べ)1.9%も減ってしまったのだ。 米新聞協会(Newspaper Association of America:NAA)は,各新聞社から報告を受けた平均発行部数を発表し,全体で日刊紙が1.9%減り,日曜版が2.5%も減ったことを明らかにした。前の半年間の部数でも,日刊紙が0.9%減,日曜版が1.5%減となっており,新聞発行部数の急降下に歯止めがかからない。最近,大手新聞社が購読部数を水増し発表して信用を失ってきており,今回は本当の部数を報告したために,このような無惨な結果になったという見方も一部にある。だが,もっと根深い構造的な問題を抱えているのは明らかだ。 NAAによると,米国の新聞のピークは1984年で,2003年の日刊紙の発行部数はピーク