和解した直後にもかかわらず、原告側は山形市が開いた会見に我慢できなかった。30日、山形地裁で和解が成立した119番山形大生死亡訴訟。「本件を重い教訓として受け止める」と表明しながら、亡くなった大久保祐映さん=当時(19)=の事例から、市幹部は学ぶべき具体例を示せず、答えはかたくなだった。「情けない会見だった」と追加コメントを出した原告側弁護団長、藤木孝男弁護士は「本当に反省し、業務改善する気があるのか。残念だ」とため息をついた。 藤木団長が特に問題視したのは、市川市長の記者会見に同席した海和孝幸消防長の受け答えだった。 報道陣の「今後、大久保さんと同じ119番通報があったら出動するか」との質問に対し、海和消防長は「大久保さんの救急要請は途中で撤回された。今後も救急要請があれば、出動させる」との答えを2度繰り返した。 市消防本部は昨年2月に通信指令員の研修を見直し、通報のやりとりで救急