意識には上らないが、感覚器官で瞬間的に保持された記憶。情報処理の程度に応じて短期記憶、長期記憶へ変換される。受け取った刺激の情報をほぼそのまま記憶するが、処理されなければすぐに失われる。刺激の形式に応じて、聴覚に刺激を受ければ音声、視覚に刺激を受ければ視像として保持される。1秒の数分の1から数秒の間は刺激を反復でき、注意過程(意識を向けること)を経て短期記憶・長期記憶へ変換できる。
人の嘱託(依頼)を受けて、これを殺害する罪であり、6月以上7年以下の懲役または禁錮に処せられる(刑法202条後段)。自殺関与罪の一種である。これに対し、被殺者の意思に反して殺害する行為は刑法第199条の殺人罪である。そこで、これらの罪の区別にとって、「嘱託」の有無が重要になる。嘱託があるとするためには、被殺者が死の意味を理解したうえで、自らの自由意思により、明示的になされる必要がある。このような嘱託の要件を満たさなければ殺人罪にあたる。 また、本罪に関連して、安楽死が問題となる。死期が迫り、死苦に直面している傷病者から、殺してほしいと真剣に頼まれた場合には、本罪にいう「嘱託」があるものと解しうるから、これに応じて傷病者の死期を早める行為は、嘱託殺人罪の構成要件には該当する。ただし、これが安楽死の要件を満たす限り、その違法性が阻却され、無罪となりうる。 [名和鐵郎]
ダイニーマは本来はアメリカのDMS社の商品名で、高密度ポリエチレンファイバー(HDPE)が本当の名前のようである。しかし、この商品名がHDPEの代名詞として世界的に使われており、ケプラー以上に一般的になっている。ダイニーマはケプラー(アラミド繊維)と同様、引張り強度が強い。ケプラーに比べ ・紫外線にそれ程弱くない ・折り曲げなどのストレスに強い ・瞬間的な荷重に強い ・熱で溶ける為に端末処理がし易いなどの利点があるが、伸び縮みが大きい事が欠点である。数社がパラグライダーの全てにダイニーマを使用しているが、この伸縮問題から多くのメーカーがケプラーを採用していたり、ダイニーマの使用をアッパーライン(翼に近い方)にとどめ、それ以下はケプラーにするというところが多いようだ。パラグライダーに加わる荷重の80%はA及びBラインで、CはともかくDラインに
1 機会。好機。チャンス。 2 (Opportunity)2003年に打ち上げられた米国の火星探査機マーズエクスプロレーションローバーの無人探査車(ローバー)の一。2004年に火星着陸、2019年運用終了。正式名称はマーズエクスプロレーションローバーB(MER-B)。→スピリット3
いろいろな種類のものを、区別なしにひとまとめにして扱うこと。また、一つ一つ取り上げるほどの価値がないものとしてひとまとめに扱うこと。「十把一絡げにして考える」 [類語]絡げる・束たばねる・束つかねる・括る・ひっくくる・ひっくるめる・纏まとめる・取り纏める・一纏め・結束・包括的・総合的・統一的・横断的・重層的・複眼的・多面的・包括・総括・総合・一括・統合・集約・集成・締め括り・統一・一体化・一本化・丸ごと・そっくりそのまま・全部・徹頭徹尾・残らず・残り無く・余すところなく・ことごとく・通じて・総じて・つぶさに・こぞって・丸丸・身ぐるみ・全一ぜんいつ・全的・全面的・軒並み・一通り・一渡り・ごそっと・ごっそり・すっかり・一つ一つ・凡およそ・有りと有る・有りとあらゆる・全容・全貌・おんぶにだっこ・オールラウンド・することなすこと・何から何まで・一部始終・全体・裏表・網羅・丸きり・丸っきり・あるがま
コーポレートガバナンス・コード(読み)こーぽれーとがばなんすこーど(英語表記)corporate governance code 上場企業が守るべき企業統治の行動規範。企業家精神に富んだ経営を行い、利益を長期的成長につなげたり、従業員や株主へ還元したりするよう促すため、取締役会のあり方、役員報酬の決め方などを定めた指針である。英語の略称から「企業統治指針」「CGコード」ともよばれる。「コード」は規則を意味するが、「プリンシプルベース・アプローチprinciple-based approach」にのっとり、原則のみを示し、細部は各企業に任せる手法をとっている。また、法的拘束力のない自主規制ではあるが、「コンプライ・オア・エクスプレインcomply or explain」精神のもと、同コードを遵守するか、遵守しない場合には投資家などへ、その理由を説明しなければならない。1992年にイギリスで初
物質の相転移相変化ともいう。同一の物質でも、温度や圧力の変化により物理的な性質が明確に異なる状態に変化する。異なったそれぞれの状態を相という。ある相から別の相へ転移する現象を相転移とよぶ。たとえば、1気圧で、氷(固相)を暖めると、0℃で融解して水(液相)になり、100℃で水蒸気(気相)になる。これは化学組成はH2Oで変わらないが、物理的な性質が異なる状態であり、固相・液相・気相間の相転移である。固体でも、結晶構造が異なると異なった性質をもつので、別の相である。氷の場合八つの固相が知られている。 他の相転移の例としては常磁性相と強磁性相(永久磁石)、常誘電相と強誘電相、合金の無秩序相と秩序相、金属の常伝導相と超伝導相、液体へリウムの常流動相と超流動相、液晶の等方相、ネマチック相、スメクチック相などがある。以上は平衡相転移とよばれ、熱平衡状態での相が温度や圧力や外場を変えたとき、別の相に変化す
原価企画とは、一般的には、製品にかかる特定の原価目標を設定してその達成のために実施される初期段階での総合的管理活動をいうもので、広義の原価管理(コスト・マネジメント)の重要な要素と理解されている。製品が実際に製造される段階での原価管理活動としての原価維持や原価改善と区別される。 企業における製品の生産過程は、当該製品の開発・設計の段階を経て具体的な製品の仕様や製法等が決定される。製品原価の実際の発生は、製品製造の段階において多くを費やすものであるが、それらの原価の事実上の確定は、企画や開発を推進しているいわば上流(川上)の段階における諸活動のいかんに依存している。したがって、原価の削減もしくは縮減の実効性を高めるためには、そのような初期段階において、開発や設計に携わるエンジニアとともに、コストや会計、さらにマーケティングの領域を専門とするスタッフが加わったチームにおいて製品企画等の包括的な
〘 名詞 〙 ( 「詭」は違う意 ) 道理に合わない弁論。まちがった理屈を正しいと思いこませる論法。こじつけの論。また、誤りを正しいと思いこませること。偽弁。[初出の実例]「就レ中如二人仙之論一可レ謂琦辯也」(出典:新編覆醤続集(1676)一二・与林羅山)「彼は何かいへば詭辯を弄するやうになるのが」(出典:山科の記憶(1926)〈志賀直哉〉一)[その他の文献]〔史記‐屈原伝〕 一見正しそうに見えるが実は成り立たない議論。ことさらに自己主張したり,相手を論破し困惑させたり,奇矯の説によってひとをおもしろがらせたりするのに用いられる。議論を売物としたギリシアのソフィストたちを論駁するために,すでにアリストテレスが統一的に研究している(《トピカ》《詭弁論》)。 詭弁は一般に受け入れられている,あるいは少なくとも相手に受け入れられる前提から出発し,論理的手続,あるいは少なくとも論理的にみえる手続に
〘 名詞 〙 =とうはん(盗犯)〔色葉字類抄(1177‐81)〕[初出の実例]「其尼おほく盗犯の沙汰にかかりたる也。ゆるし出すなといひて帰ぬ」(出典:十訓抄(1252)七) とう‐はんタウ‥【盗犯】 〘 名詞 〙 窃盗・強盗などの盗みの行為。また、広く不法行為一般をさすこともある。盗罪。とうぼん。[初出の実例]「盗犯を防止し」(出典:刑法(明治一三年)(1880)三一五条)
…ギリシア語スティグマに由来し,もとは牛や奴隷に焼きつけられた刻印をさすが,とくにカトリックにおいて認められている超自然的現象をいう。すなわち両手,両足および脇腹,額に,磔刑(たつけい)のキリストが受けたものと同じ傷が外的原因を伴うことなく現れること。… ※「スティグマ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について | 情報 今日のキーワード 千両役者 《1年間の給金を千両とるほどの役者の意》1 技芸・風格ともに備わった人気役者。2 技量にすぐれ、きわだった活躍をして周囲を魅了する人。「サッカー界の千両役者」[類語]名優・スター・花形・立て役者・大立...
正称はFried.Krupp AG Hoesch-Krupp。旧フリート・クルップ会社Fried Krupp AG。1811年ドイツの産業革命前夜に小鋳鋼工場として発足,大砲など武器製造で発展し,幕末の日本でも幕府の軍艦開陽丸の大砲として同社製のものが搭載されていた。20世紀初めには,すでに石炭,鉄鋼,造船,機械などにわたる大総合コンツェルンを形成。ナチスが政権を獲得すると兵器生産によってこれに協力。空襲や戦後の占領軍による企業解体で生産設備などに打撃を受けるが鉄鋼プラントなどの拡大で復活。社会主義圏,開発途上国などとの取引も活発化したが,売上13億ドル弱に達した1965年ころを頂点に,石炭・鉄鋼の斜陽化,延払輸出の資金難などから経営危機を招いた。1970年代半ば以降,再び軍事関連部門に参入。財政危機に陥った。1976年以降イラン政府からの資本参加を受け入れている。1993年鉄鋼のHoes
一定の職務や作業において、絶えず安定的に期待される業績をあげている人材に共通して観察される行動特性。豊富な知識や高い技能、思考力のある人がかならずしも業績をあげられない事実に着目し、好業績を達成している人材(ハイパフォーマー)にみられる行動、態度、思考パターン、判断基準などを特性として列挙したものをさす。コンピテンシーは英語で「能力」「有能」を意味する。アメリカで1990年代に人材の採用、昇格、配置などの基準として普及し、日本でも1990年代後半から人事評価基準に取り入れる企業や団体が増えている。 1970年代初め、アメリカ国務省から「学歴や入省試験結果が似通った人物でも外交官としての実績に差がでるのはなぜか」との調査依頼に基づき、ハーバード大学心理学教授のデビッド・マクレランドDavid C. McClelland(1917―1998)らの研究内容から生まれた概念である。学歴や知能は業績
〘 名詞 〙① 一つの問いに対して一つの答をすること。また、それを何回もくりかえすこと。[初出の実例]「又一問一答して孔子退也」(出典:足利本論語抄(16C)述而第七)[その他の文献]〔春秋左伝序疏〕② 中世、武家訴訟法における手続きの一段階。訴人(原告)と論人(被告)が交互に三回ずつ訴状と陳状を提出して争う訴訟手続きの最初の手続き。「一問一答の訴陳(そちん)を番(つが)う」という。→三問三答。[初出の実例]「以二一問一答訴陳一、可レ遂二問答一之旨」(出典:相承院文書‐嘉暦三年(1328)八月一二日・関東下知状)
等核二原子分子の電子配置を説明するために考案されたエネルギー準位図を,このようによぶことがある. 右の分離原子は,無限に離れた二原子の原子軌道,左は併合原子.原子が近づくときの原子核どうしの反発エネルギーは無視されている.右と左の原子軌道を結ぶ際に,途中で対称性が変化することはないので,中央に等核二原子分子の分子軌道が自動的にできあがる.途中が左下がりの軌道は結合性分子軌道,左が上がる軌道は反結合性軌道である.これらの軌道をエネルギーの低いほうから埋めることによって等核二原子分子の電子配置が説明される.等核二原子分子なので,結合の中点が対称中心(対称心)になる.g(gerade)は対称中心に対し対称な軌道を,u(ungerade)は反対称な軌道であることを示す.↑と↓はそれぞれ上向きスピンと下向きスピンの電子を表す.同様の相関図は,異核二原子分子についてもある程度は描くことができる.
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