絆には「きずな」と「ほだし」の2つの読み方がある。 語源は犬などをつなぎとめる手綱。これが転じ,「断つことのできない人と人の深い結びつき」の意味で使われている。 通常,絆は「きずな」と読まれ,深い人間関係を好ましい意味と捉える。しかし,「ほだし」は一転して深い人間関係を束縛と捉え,全く逆の意味となる。 絆が持つ2つの読み方は,深い人間関係における二面性を的確に言い当てている。 若年層における人間関係の希薄化 急速に変化している若年層の交流関係をつなぐ絆からは,深い人間関係を感じづらいことも多い。そのほとんどは,携帯電話やパソコンを使ったコミュニケーション手法に見られる。 コミュニティ・サイトでは,仮想的な恋人や家族として見知らぬ人と交流することが珍しいことではなくなりつつある。代表例としては,ディー・エヌ・エーが運営する「モバゲータウン」で見られる「モバ彼(彼女)」「モバ家族」などがある。
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