美人の食事は適度に速い。別に急いで食べているわけでもないし、よく噛んでいないわけでもない。むしろしっかり噛んでいる。ただ食べ物にしっかり向かい合っているだけだ。 特に時間に制限のある昼食や混んでいる店での食事では、流れに合わせている。とっくに冷めてしまったスープを放置していたり、しゃべることだけに夢中になり、全然食事を進めなかったりすることはない。そういうペースが悪い人は、箸やフォークやナイフをなかなか持たないかと思えば、持つ時間は長い。持ちっぱなしである。箸を指揮棒のように振り回したり、ナイフで空に字を書いたりする。そして噛みながら話す。時々噛んでいるものが見える。しかし、本人は何を噛んでいるかをすでに忘れている。 美人は食べ物を「口に入れるまで」「入れてから」「話を始める」「話を聞く」といった行動のペース配分がとてもうまいのだと思う。一つ一つを大切にする。これが適度な速度を生む。 一方