「クラウドコンピューティング」という言葉が聞かれ始めた頃、ベンダー主導のバズワード(実態を伴わない流行り言葉)だという懐疑的な見かたをされていた方は、少なくないと思う。しかし、その後クラウドコンピューティングはぐっと現実味を増し、もはやクラウド化の流れは後戻りを許さないものになりつつあると、今では多くの人が感じていることだろう。 「クラウドコンピューティング」という言葉は、GoogleのCEOエリック・シュミット氏が2006年の講演で自社のサービスを指して使ったことから、急速に広まった。 クラウド上でアプリケーションを提供するSalesforceやMicrosoft、クラウド上で基盤を提供するAmazonなど、米国企業を中心に2006年時点で既に様々な「実質的なクラウド」サービスは提供されていたが、2008~2009年頃にAmazon EC2、Windows Azure、CloudStac