吉祥寺駅北口午後3時。サンロード入口広場に入りきれない聴衆は駅通路にまで溢れた。小泉元首相が全面的にバックアップする細川陣営に、きょうはさらに心強い助っ人が加わったからだ。作家の瀬戸内寂聴氏(91歳)だ。 「京都から駆けつけましたけど、別に細川さんとあやしい関係じゃありません」。寂聴氏は会場に到着するなりお色気を交えた話術で聴衆を沸かせた。 細川候補は寂聴氏とのエピソードを明かした― 「私が壇蜜さんと対談すると言ったら寂聴さんから“ 艶っぽい話は私の方が吉行淳之介さん※から御墨つきを頂いているのよ ”と言われた」 細川候補は「寂聴さんは不条理に向かい闘う気概を持っている。青年のように若い」と称えた。 陽が傾き始めると演説会場には、JR吉祥寺駅ビルの影ができた。北風が刺すように冷たい。細川候補と小泉元首相の演説は2人合わせて小一時間に及んだ。寂聴氏はショールを両肩に巻いて寒さをしのぎ出番を待