◇「正規」「私立」と格差 道内の公立保育園でフルタイムで働く非正規保育士の約6割が年収200万円未満で、正規職員や私立保育園の保育士と大きな格差があることが、北海学園大の川村雅則准教授(労働経済学)の調査で分かった。子育て環境の変化や08年に改定された厚生労働省の新保育所保育指針によって保育士の負担は増しており、低賃金の下で疲弊する現場の実態が浮かぶ。 調査は道内834の認可保育所の園長と保育士(1園10人分)を対象とし、昨年10~11月に321園(38・5%)と2455人から回答を得た。 園からの回答では、パートやフルタイムを合わせた非正規保育士は2546人で、過半数の50・7%を占めた。公立、私立の差はほとんどない。年収の低さが際立ったのは公立のフルタイム非正規で、200万円未満が63・3%に上る。私立では32・9%にとどまり、正規職員では4・0%しかいなかった。 公立保育園は04年、